16:トドメ ページ20
____夢主 side
正直、本気を出していない事がバレると思わなかった。
『あ〜、さすが上弦。もうバレちゃったじゃん、つまんね〜!!!!』
やはり上弦。しかも弐。
見破られたのなら、ただ本気を出してかかっていくだけ。
『バレちゃったならしゃーないわ。本気で行かせてもらいますよっ!』
ーーー白霞の呼吸・参ノ型
【 白光水面 】
「ははっ!やっぱり本気じゃなかったんだね?
いいね、俺も本気を出させてもらうよ!!」
ーーー鬼血術
【 冬ざれ氷柱 】
『うぉ!』
上から無駄にデカい無数の氷柱が落下してくる。
瞬時にそれを察知し、横にころがって避ける。
『っぶねーな!!!!何すんだよ!!』
「何って……君、本気出した瞬間変なキャラになったね?」
『うるせぇ元からこんなキャラじゃい!!』
ーーー陸ノ型【 黒舞の霞散 】
ーーー鬼血術【 散り蓮華 】
お互い術と鬼血術の出し合いになり、気付けばもう夕暮れ。
私の体に一切傷はついていない。
「いやぁ君凄いね!正直ここまで耐えられると思わなかったよ!」
童磨のその声で自然と攻撃は中断し、ふたり見つめ合う形になる。
『ふふ、どーも!嬉しいねぇ…』
正直そろそろキツくなってきた。
息は上がるし、体に疲労が溜まる。
「でも結構時間経っちゃったね。そろそろ怒られちゃうかも。
そろそろ終わらせなきゃね!」
視界が赤色に染まる。
『……は?』
腹に走る激痛。
耳のすぐ真横でする童磨の声。
真っ赤になった私の隊服。
赤色のソレが、まさか己の血だと思わなかった。
「本当はトドメを刺さなきゃいけないんだけどね…
時間も時間だし、俺はそろそろ帰らなきゃ!
それに、今君を殺しちゃうとなんだか勿体ない気がするんだよね」
『っは…』
じゃあね。と言い残して、童磨は去った。
血だらけの私を残して。
『……』
全く反応出来なかった。
童磨の動きが速すぎた?いや、違う。
『私の反応が…遅かった。出来なかった。』
正確に言えば、反応は出来ていた。
だから今攻撃を受けても即死していない。
「本当はトドメを刺さなきゃいけない」。
その童磨の言葉から、私が直前で避ける事を予測していたのだろうか。
ダメだ、そんな事考えてるヒマじゃない。
薄れていく意識の中で手を伸ばす。
『たすけ…』
か細い声でそう呟くのが精一杯だった。
491人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
710HIMENO(プロフ) - 続き気になります!待ってます! (2021年12月18日 1時) (レス) @page21 id: f159564b05 (このIDを非表示/違反報告)
きーくん。。 - らあむさん» わーい!!嬉しいです〜(*´˘`*)頑張りますっ…! (2020年9月10日 7時) (レス) id: 987cd85010 (このIDを非表示/違反報告)
きーくん。。 - 茶々さん» ひぇ、めちゃめちゃ嬉しいです!ありがとうございます……!! (2020年9月10日 7時) (レス) id: 987cd85010 (このIDを非表示/違反報告)
きーくん。。 - aaaさん» たしかに…。なんで死「」にしてたんでしょうwありがとうございます! (2020年9月10日 7時) (レス) id: 987cd85010 (このIDを非表示/違反報告)
らあむ - オッオモシロイ!!更新がんばってください!! タノシミ!!('ω') (2020年9月9日 23時) (レス) id: 3e9c38b76a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きーくん。。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fanfa_re/
作成日時:2020年8月27日 17時