脅威さんといっしょ！(不本意)【zm】

ゾムさんと帰り道 ページ8

ゾムさんが最近、付き纏っています。




コソコソ着いてくることはなくなった気がする。でも、なんか……凄く積極的なのあの前科免除ストーカー。


仕事場所もとい制作会社から数メートル離れてる所で「お疲れ様」と、爽やかな笑顔(口元のみ)を浮かべながら私の好きなオレンジジュースをくれるのだ。

いや怖いし。



「なんで知ってるんですか、私の好み」

「当たり前やん。冷蔵庫にある飲みもの、全部ポンジュースなんて把握済みや」
「勝手に開けないで下さい」


ここの所、帰り道はゾムさんの奇行を聞いてドン引きして家路に着くのが日課である。


ほぼ毎日私と一緒に帰っている。



なんか。


「(ゾムさんと帰るの当たり前になってない？)」


いや、あの人ストーカーよ？
私、帰る理由なくない？


「へぇ、また次の話の脚本も大変そうやな」
「でも、あと少しで書けそうなので！」
「そか。そらよかった」

奇行が少ない日とかもある。
その日もその日でおかしい。


なんで当たり前のように会話してるの。


なんで当たり前のようにいつもゾムさんがいる公園に来てるの。なんであの人子供と遊んでるの。そしてなんで遊び終わるの待ってんの私。



「今日、スーパーで卵セールらしいで」
「行きましょう……！！行くしかない！」


なんで一緒に買い物してんの。
違う違う。

私はゾムさんにストーキングされるのは困ってる、はずなのに！！なにこれ！！訳が分からない。

もう一回言う！なんで一緒に買い物してんの！！

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