グルッペンさんの帰り道 ページ34
「コネシマ、アレなんや」
『アレってゾムのことか?』
「アイツ、あんなに一途なヤツだったか?」
門前払いみたく、睨まれて帰されてしまった。楽しかったからいいけれども。それに、熱があるだのなんだの言っても結局アイツは、しぶとくて元気だった。ぐったりしていた身体を起こしてまで、惚れた女に触る部外者退けようなんて随分ご執心だ。
『凄いで、Aに対する執着』
「俺も身に染みた」
『お前、ひょっとしてなんかしたな!?』
彼女の頬に触れ、照れると直ぐに赤くなる耳に触れた。小動物のように震える姿に何か煽られた気がしたのも事実で。
「(ゾム来うへんかったら……どこまでいってたんやろな)」
シャレにならない事を考えながら、コネシマとの通話を終える。
脳裏を過る先程の出来事。
震えた綺麗な声に唆られた。
『ちっ、近いです……ってば……!!』
多分、俺じゃなくて大先生ならとっくに襲ってたな。節操の無さはアイツがナンバーワンやし。今回の件で、またゾムの守り(ストーキング警備)は強化されると思うと染村さんにはすまんことをしたと……軽く反省しておく。
にしてもあの様子だと、ほんまに手ェ出てないんやな。そういう所がムッツリスケベって言われんのに。
いや。違うのか。
無駄なこだわりがあるのか知らないが、一線は引いて関わってんのか。聞いた話の行動は一線越えてる気もするけど、それでも大切な事は守ってるんだな。
……いや、やっぱり守るとこ違う気もするけど。
「(本当に、ゲームしてる時とはまた違う恐ろしさというかなんというか)」
味方にとって最大の脅威。
威圧なんて実在するんだな、と俺は他人事のように感心した。
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暁郗 - 待ってぇ…、めっちゃ絵上手くないですか…?夢主ちゃん可愛過ぎるやろ。髪少しボサってしてるのとか前髪長いのとかほんと好きです。これからもめっちゃ応援します。 (2020年10月4日 10時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
木材(もくざい)(プロフ) - ごめんなさい!!!!好きすぎて泣きました笑これからも我々だ作品期待してます頑張ってください! (2018年12月1日 14時) (レス) id: cfd7089d94 (このIDを非表示/違反報告)
狸豆 - めっちゃ絵上手いじゃないすかぁー()羨ましいですわうふふ() (2018年11月2日 23時) (レス) id: ffc9be237d (このIDを非表示/違反報告)
鮭 - かきのたね様の作品、楽しく拝見させて頂いております。続編も楽しみです^-^ (2018年11月1日 21時) (レス) id: 93041e31ed (このIDを非表示/違反報告)
鹿野ユズナ(プロフ) - 夢主ちゃんが外を歩いてて、すれ違う人達が自分を見ては慌てて目を逸らして足早に去っていくから可笑しいと思って後ろ見て見たら実はzmさんが着いてきてた、みたいなのとか…ハロウィンzmさんとか…お願い出来ませんか…出来ればでいいので…! (2018年11月1日 18時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かきのたね | 作成日時:2018年10月21日 9時