脅威さんといっしょ！(不本意)【zm】

グルッペンさんが出動 ページ29

私は大丈夫だよ、と答えて一度通話を中断した。


しばらくすると見たことも無い電話番号が画面に現れたので、少し警戒しながらも多分グルッペンさんなのだろうと思い電話に出ると「もしもし、コネシマから電話聞いたグルッペンです」と先程の低い声が近くに。


「あ、あのゾムさんの……
えっと、知り合い？の染村Aと申します」

『道案内、お願いしてもええか？
今、コネシマの家なんやけど』

「わ、分かりました！！
えっと、まず家の近くのコンビニ分かります？」



と言った具合に初めて会話するグルッペンさんとやらに、家までの道案内をした。


このバリトンボイスは多分恐ろしい見た目をしている気がする……コネシマァ、もっと優しい人寄越してよ！！

ロボロさんとかロボロさんとか
あと…………トントンさんとか！！！


そんな矢先、家の中にピンポーンとインターホンの音が響く。
ついに来てしまった、グルッペンさん……。

意を決して扉を開けると、そこには丈の長いコートを格好良く着こなす男性がいた。手にはスマホ、画面には通話中の文字。

そしてもう片手にドラッグストアで買ったであろう色々なものが入っていた。


「えっと……ぐ、グルッペンさんですか？」

「はい、グルッペンです。
って……あんた確認もしないで、
扉開けるなんて不用心なことするもんやないで」


俺だからよかったけど、と笑うグルッペンさんの顔はとても穏やかだった。な、なんだとっても優しそうな人だ。


私はとりあえず、ゾムさんの所にグルッペンさんを案内する。様子を見るから適当に飯作ってやってくれ、と頼まれたので卵粥を作る為台所に行く。

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