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ゾムさんの上半身 ページ26

私は「何してるんですか」と怒鳴り散らした後、ゾムさんの身体を支えて急いで家へと向かった。熱があるのに外出したとか、本当にこの人の考えわからない。怖い!!



「ゾムさん、あと少し頑張って……!」
「……今どこにおんの」
「家の玄関です!しっかりしてください……!」


これ完璧に熱あるじゃないか。
ゾムさんの身体をどうにかしないと……。



えっと、こういう時……どうしたら。
家に帰って私のベッドまで必死に連れていく。横になってぐったりとするゾムさんはすっかり脱力して息を荒くしていた。汗をかいた体を拭く為の少し濡れたタオルと、バスタオル、体温計を預けて「熱測ってください」とは言っておいたけれど。


「あー……これ、コレクションしたい」
「冗談言ってないで早く測ってください!」


父さんともそんなに関わらなかった親不孝者に、突然男の人の看病なんて出来るわけないじゃないか……。


あたふたしながら自室に戻ると、そこには上半身だけ服を脱いだゾムさんが体温計を脇に挟んで、ベッドに腰掛けていた。


「きゃあぁ!?
ちょ、なんで服脱いでるんですか……!!」


「きゃあ、て……
なんや、ごっつ可愛い反応してくれるやん」
「い、いやだから質問に答えて……!?」


つい扉を盾にして隠れてしまった。
そんな、男の人の身体なんて何年も見てないのよこっちは……!!それに一瞬見えた身体がとても鍛えられていて……ゾムさんの、肉体ってなんていうか……。


いやいやいや、筋肉フェチとかでもないのに私は何を考えているの!?



「汗かいた時の服って
余計に風邪ひくって聞いたから」

「でも今のゾムさんの方が風邪引きますよ!?」



「じゃあ、俺の事あっためて?」


優しそうに笑う声が扉越しに聞こえる。
何言ってんの本当に。

バカじゃないのか。


「か、からかわないで下さい……っ!!」
「えぇ〜、本気やのに」


私は耳が熱くなるのを感じて、直ぐにこの前クローゼットから入れ替えた衣服の中から、見つけ出した服を取り出す。捨てる予定だったそれは、サイズ間違えをした大きすぎるニットだ。


これでも少し小さいかもしれないけれど……。





「もう……なんやねん本当に……」

私はずるりと脱力して両手で顔を覆った。
頬まで熱くなっていたのだと知って、尚更恥ずかしくなった。

ゾムさんはストー…カー?→←ゾムさんは高熱



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暁郗 - 待ってぇ…、めっちゃ絵上手くないですか…?夢主ちゃん可愛過ぎるやろ。髪少しボサってしてるのとか前髪長いのとかほんと好きです。これからもめっちゃ応援します。 (2020年10月4日 10時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
木材(もくざい)(プロフ) - ごめんなさい!!!!好きすぎて泣きました笑これからも我々だ作品期待してます頑張ってください! (2018年12月1日 14時) (レス) id: cfd7089d94 (このIDを非表示/違反報告)
狸豆 - めっちゃ絵上手いじゃないすかぁー()羨ましいですわうふふ() (2018年11月2日 23時) (レス) id: ffc9be237d (このIDを非表示/違反報告)
- かきのたね様の作品、楽しく拝見させて頂いております。続編も楽しみです^-^ (2018年11月1日 21時) (レス) id: 93041e31ed (このIDを非表示/違反報告)
鹿野ユズナ(プロフ) - 夢主ちゃんが外を歩いてて、すれ違う人達が自分を見ては慌てて目を逸らして足早に去っていくから可笑しいと思って後ろ見て見たら実はzmさんが着いてきてた、みたいなのとか…ハロウィンzmさんとか…お願い出来ませんか…出来ればでいいので…! (2018年11月1日 18時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かきのたね | 作成日時:2018年10月21日 9時

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