脅威さんといっしょ！(不本意)【zm】

ゾムさんと指紋 ページ11

「ぞ、ゾムさん」


また、ゾムさん。

なんでこの人、私とLINE繋がってんの。
自分のことをそのままプチキャラにしたようなアイコンと「マグマを顔面にシュート」と明らかにヤバそうな一言。

なんだよ、この人何してんの。


『ゾムさん、なんで私のLINE知ってるんですか』

恐る恐る返信することにした。もうあちらの画面に「既読」の文字があるのは確かだし……いや、返す義務はないけど、これは聞かねば。

そう打ち込むと、一秒と待たずに既読がついてあっという間に返信もすぐに来た。


『寝てる時にQRコードで交換しました』


怖っ。しかもこの人また、私の部屋に勝手に入ってんの。何してんの、本当に。

ザル過ぎるでしょうが、私の家の鍵穴。



そりゃそうか、合鍵持ってんだもんな。私合意してない合鍵なんで非合法合鍵なだけれども。


「(……ていうか、スマホは指紋認証にしてるんだけど)」


あの、指紋は……どうしたんですか。
それも聞くと、また素早い返信。


『Aの指紋なんてずっと前にコレクション済や』

『怖ぇよ！！
本当にあんた何してんですか！！』

『あんたの為なら指紋くらい余裕で盗んだるわ』


そして、私はゾムさんと友達(不本意)になりました。


この後一応ブロックしたのだが、気がつくとブロック解除されていた。その時、本当にゾッとしたのでもうそのまま友達のみにすることにした。


『ゾムさん、本当に貴方ヤバいですよ』
『俺、周りにヤバいやつ居るけどマトモな方やで』
『嘘つけ！！……ってか友達いたんですか』

『……あんた、たまにえらい辛辣な事言うよな』

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