緋く気高く儚いキミ (ページ17)

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15話ページ17

3日目、私を狙っていた相手を気絶させてからは襲われることなくプレートを既に獲得したキルアと出会った。

「やぁ～もうこの2日間ほんとに精神やられそうだったんだよぉ！？」

「あーもう！うるせぇよ！会った途端なんで俺がお前の愚痴聞き続けなきゃいけねぇんだよ！」

「大人の苦労を知らないんだよ君はぁ」

「俺と同い年のヤツが何ほざいてんだ」

自分に振り回されるキルアを見て疲れを癒やすのだ

昨晩ほどまでずっと戦闘狂と暮らしてた私にとってここは楽園なのだ

……相手がクラピカだったら天国なんだけど

「てかA、お前もうプレート取ってんの？」

「あ、うん！もう持ってるよ～」

取り出したプレートをヒラヒラと見せる
貰い物だけど

「まぁ、そりゃそうだよなぁーAに勝てそうなやついないもんな」

「褒めてくれんの～？ありがと～」

「んで、お前暇なわけ？」

「じゃないと、こんなとこぶらつかないって～」

木がたくさんあるとこも好きだけどさぁ、お日様に当たるようなとこも行きたいよ～

とキルアにダラダラと話しながら歩く

「ふーん…んじゃさ、残りの滞在期間は島ン中探検しに行こーぜ」

「何それ楽しそう、私も一緒に行っていいの？」

「あたりめーだろ？誰かといる方が楽しいに決まってる！」

「やったー！そしたらレッツゴ～♪」

私達は島のあちこちを走り回っては休み、狩りをして、ごはんを作るなどいろいろなことをした。

「…でさ、俺ん家結構めんどくさいの多くて」

「へ～、キルアもなかなか面倒だよ～？」

「お前が言うと腹立つな」

たくさんキルアの家の話を聞かせてもらった。
キルアの家がまさかお客のゾルディック家だったのはビックリだけど

「ふぅー明日には集合かぁ、もう少し遊びたかったのに～」

「お前もなかなか呑気だよな」

こんなにも自然溢れてる場所から離れるのはちょっとだけ寂しい気持ちになるものだ。

試験会場じゃなかったら十分遊びに行きたくなるような、自然好きな私にとってそんな場所だ。

「今日は俺が番するからお前は寝ろよ」

「んなこと言ってキルアこそほぼ2徹じゃ…」

「俺はいーの、ほら寝ろって」

やけに優しいキルアの言葉に甘えて私は寝ることにした。

翌朝
寝顔を見ようと番をしていたらしいキルアとバッチリ目が合い、頭にゲンコツを1発かました。

集合の際、彼の頭に大きなたん瘤が出来ていたことは言うまでもない。