短編集 クイズ研修旅行

フリータイム:山本祥彰1 ページ9

フリータイムの最中、お土産をホテルの売店へ買いに行くことにした。


研修って言っても旅行なわけだし…お土産くらい買ってもいいよね。


売店へ行ってみると、その品揃えに驚く。思ってたより多い。


そして何やら商品と見つめ合っている人がいた。


その人は私を見るとニコッと笑った。山本さんだった。


山本さんの笑顔って、いつ見ても癒されます。


「山本さんもお土産ですか？」


「うん、ちょっとね。あっそうだ、Aちゃん選んでよ。」


どうやらお土産選びを手伝ってほしいみたい。


「いいですけど……いったい誰のお土産なんです？」


聞いちゃってもいいことなのか分からなかったけど、気になったから聞いちゃった。


「えっとね。僕の好きな人にあげるやつ。」


えー！！それは結構大事なやつ……でも、なんだかモヤモヤする。


私だって山本さんのこと好きなのに。


「本当に私が選んじゃっていいんですか？」


僕はAちゃんに選んでほしいかなぁー。」


「分かりました。」


困った。


私はそれからすごーく悩んで、焼き菓子とストラップを選んだ。


「Aちゃんだったら、それもらって嬉しい？」


「はい。」


「じゃ、それにする。」


こんな風に真剣に選んでるのは、すごく好きだからなんだろうな。


私も自分の友人へのお土産を買い、部屋にもどる。


そして、モヤモヤした気持ちを忘れるために早く就寝した。









次に続きます。

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