短編集 クイズ研修旅行

フリータイム:川上拓朗 1 ページ5

このホテルには大きな露天風呂があるらしい。


フリータイムには何をしてもOKって事だったから、行ってみることにする。


行ってみると、なんと私1人の貸し切り状態。


体を流して、湯船に入る。


貸し切り状態なのをいいことにはしゃいでいたら、壁越しに「ふっ」って笑い声が聞こえた。


そして、その声の主は、


「誰か当ててあげようか。」


そんなことを言った。


そうだった、壁の向こうには男湯があるんじゃん。うわ、恥ずかしい。


「Aさん。」


そして、ちゃっかり正解している声の主。


「じゃ、私も当てます。」


なんでもクイズにしちゃうような人、この人しかいない……はず？


「伊沢さん、ですかぁ？？」


「残念、Aさん解答権なしね。」


ちゃんと声を聞いて分かった。


「川上さんですね。」


「解答権なしって言ったでしょ。」


解答権なしを無視して答えた私につっこむ川上さん。


どうやら正解はしたらしい。


解答権がなくなった私は、川上さんの話を聞くことになった。


その話の内容は、恋の話。


川上さんでも恋バナするなんて意外。


そして、またクイズが始まった。









次に続きます。

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