ゆ (ページ8)

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友達 * 3821 ページ8

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「あの子がやった！」

その一言。どれだけ突き刺さったか。

「 ……はぁ」

私は自分の席で大きな溜息をついた。
机には無数の落書き。いや描くならもっと高クオリティなやつにしろよ、とか思ったり。

事の発端は一週間ほど前で、クラスの中心の子の大切にしてた髪飾りが無くなったそう。
勿論関わることの無い私はいつも通り学校から帰り塾に行こうとしていたのだが、そこで一つ問題が。

何故かなくなった髪飾りが私の机から出てきた
その時の心境を一言で表すなら

『入れたやつ誰だよ、しね。』

まあそんなことは置いといて。
クラスの中心核の女の子を敵に回すなんていやがらせしてくださいって言ってるようなもんだ。
実質いやがらせされてる。しね。

「あ、やば。数学のノートわすれた」

もんもんと考え込んでいると教室にノートを忘れたことに気づく。先生怖いから忘れちゃダメだ
そう思った私は慌てて教室へと引き返した。

「 …… 」

教室に入れば数人の女子と男子。
だるい、絶対絡まれる。萎えた。しにたい。
そんなことを考えていると

「ぅえ」

後ろから思い切り背中を押された。
その影響で前に倒れ机に体をぶつける。
待って今のクリティカルヒット結構痛い

「だっさ！」

「ウケるんですけど」

押した本人達はケラケラ笑っててぶっころしてやろうかなんて思う。犯罪ダメ。絶対。
てかほんとに痛くて動けないんですけど。
やばいわこれ。詰んだ。
そんな私を見かねたのか男子達が動き出して私をけろうとした、瞬間

「なにしてんの」

そんな声と共にふわりとなにか温かいものに包まれた。驚いて顔をあげれば彼も体制を変えたのか目が隠れる程長い前髪が揺れる。

「みは、にい」

思わず声が漏れた。