ゆ (ページ1)

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休息 * ゆとりページ1

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「 Aちゃん」

ふと、そんな声にぼうっとしていた意識が覚醒しそれと同時に頭になにかが伸し掛る感覚。

「おはよーじょ
起きた？ぐっすり寝てたね〜」

私の頭に手を乗せたゆとり先生は未だに意味のわからない挨拶をして私の頭をぐりぐりと撫で回した

「 …おはよー、ございます」

頭が、重い。
とてつもなく怠くて勉強なんてしてられそうにない

「あー、また寝ようとしてる。ダメだよ」

「う…ねむい…… 」

寝ようとすればゆとり先生がそれを許す訳もなく顎を掴まれ上を向かされた。痛い。

「ほーら、まだ今日の分終わってないでしょ？」

「ねむいです」

「はいはい、わかったわかった。
じゃあ今日はお話だけにする？」

「うん」

先生の珍しく気の利いた提案に頭を縦に振ると彼は個室の扉を閉めて目の前への椅子へと腰掛けた。
その動作はどこか色っぽくてこんな人もこんな田舎の塾講師するんだ、とか思ったり。

「それで、なんかあった？
疲れてるみたいだけど。俺で良ければ聞くよ」

そう言ってアシンメトリーになった左側の髪を掻きあげる。俺でよければ、なんて他の人に話せないことをわかっているくせに。