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その細い髪や睫毛、小さな鼻や口、小さな手足────
母も、こんな風に私を見つめながら抱いていたのかと思うと、自然と涙が出てくる。
「良いお母さんになれるよ。大丈夫」
「ありがとう……真由」
夕陽が眩しそうで、私はのんちゃんの額に手を翳す。
「良い子だね、のんちゃん……本当に良い子……」
涙声でそう呟いた私を、真由が優しく見つめていました。
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「Aありがとね。ご飯作ってもらっちゃって」
「全然。お邪魔したお礼」
玄関先で帰り支度をしながら、私は真由に抱っこされて眠ってるのんちゃんの顔を覗き込んだ。
「じゃあね、のんちゃん。またね」
ちょんっと頬をつつくと、のんちゃんがフニャッと笑顔になった。
「……可笑しくて笑ってるんじゃないんだよね？」
「ん？そうそう。筋肉の生理的な動きなんだって。でも可愛いよねぇ……」
「うん、すっごく可愛い」
可愛いなぁと見つめていると、本当に時間を忘れてしまう。
「A、笑顔が似合うようになったね」
「え？」
「前は、考え事してる顔とか、ちょっとツンとしてる顔とか？そういう表情が綺麗だなぁと思ってたけど、今は笑顔が一番良い」
「……本当？」
「本当。今市くんのお陰かなぁ？」
少しはにかんだ私を見て、真由は「照れてる」と笑い声をあげた。
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作者名：ぽち。
| 作成日時：2019年3月8日 21時
