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立ち上る蒸気とキスでボーッとしてきた私の腰に彼の腕が回され、
────私はその腕を咄嗟に掴んだ。
「隆二さんダメ！出来ない！」
「……何で！？」
「運動は退院して２週間後からって言われてるんです！」
「……これは運動じゃない！」
「似たようなもんですよ！隆二さんも嫌でしょ？何か……気を使いながらするの」
多分、彼の中で色んな感情が駆け巡ってるんだと思う。
隆二さんは、しかめっ面のまま私を凝視している。
「あと……10日くらいです」
「……そうだな。うん。また具合悪くなったら大変だしな」
「ありがとう、分かってくれて。あ……！私、しましょうか！？私が隆二さんに……」
「しなくて良い！その可愛い口にはそんなことさせられない！」
隆二さんは頭からシャワーをかぶって、ガシガシとシャンプーを始めた。
「す、拗ねてます！？」
「拗ねてねぇわ！」
「じゃあ何でそんな荒っぽい感じぃ！？」
「欲求をシャンプーで発散させてんだよ！」
「だから！私がしましょうかって言ってるじゃないですか！」
「うるせぇ！俺はお前でイキたいんだよ！分かったか！」
「……は、はい」
その発言に驚いたけど、それと同時に
すごく、グッときた。
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作者名：ぽち。
| 作成日時：2018年5月23日 18時
