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醒めない恋。 ページ38











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「四季じゃないの?」









“違うよ?”









夜になってから、ベッドの中で四季にリンゴジュースのお礼の電話をしたら“私じゃない”と言われた。









「本当に四季じゃないの?」









“うん。新幹線の時間が微妙で寄れなかったんだもん”









「そうなんだ……じゃあ、誰が……」









“Aのファンとか”









「ファン!?」









“飲むのやめときなー?変なもん入ってたら怖いよ”









「だよね……誰からか分かるまで取り敢えず冷蔵庫入れとく……あ、どう?そっちは?仕事大変だった?」









“色々まわって今ホテル着いたとこ。Aこそどうよ、熱は”









「あんまり。夕方からまた上がっちゃって……」









“やばいと思ったら誰か呼びなよ?”









「うん」









“じゃあもう寝な!寝な寝な!おやすみ!”









ブチッと電話を切られ、私は無音になった携帯に向かって「四季ぃー……」と嘆いた。









病気のとき、心細いせいか誰かと話していると元気になった気がする。









ただ、気がするだけで一人になればまたダルくなる。









「しんど……」









携帯を放り投げ目をつぶり、暫くして眠りに落ちそうになった頃────









ピーンポーンとインターホンが鳴った。









「誰ぇ……」









よっこいしょと体を起こして玄関に向かい、ドアスコープを覗く。









「……え」









ドアの向こうには、隆二さんが居た。

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作者名:ぽち。 | 作成日時:2018年1月21日 17時

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