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「えっと……時計台分かりますか?有楽町の」
「あのー、からくり時計?」
「それです!そこ、どうですか」
「うん、分かった」
待ち合わせの時間を決めながらも、私たちは鏡を拭き続けた。
私が右に1歩動くと、隆二さんも右に1歩動く。
「あの時計、いつ人形出てくんの?」
「一時間ごとです」
楽しい、約束。
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その日の帰り、私は理容院に立ち寄った。
赤と青と白のクルクル回るサインポールが店先にある昔ながらの理容院。
「こんばんは。予約してました☆です」
声をかけるとお店の奥さんが「はいはーい」と出てきた。
「Aちゃんいらっしゃい」
「今日もお願いします」
「じゃあ、奥にね。寒くなかった?」
「少し。朝の方が寒かったかも」
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作者名:ぽち。 | 作成日時:2018年1月21日 17時