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「目立たないでしょー。それにバレたって“地域活動です”って言えば良くない？」
「地域活動？ここに事務所あるから？」
「そうそう。企業がよくやるじゃん」
「やるけど………」
だったら隆二さんだけ参加してるのも可笑しな話。
「取り敢えず仕事終わったらここに帰ってくるから。待ってろや」
「はーい」
二人で朝食をとり、隆二さんを送り出した私は、洗濯機の中を覗いて首を捻った。
「またうちに置いてくつもり？」
夜中に家に忍び込んでくる隆二さんは、うちに置いてある服を着て仕事に行く。
仕事が終わったら自宅に帰り、シャワーを済ませ暫くするとまたうちにやってくる。
つまり自宅には着替えに帰ってるだけの状態。
嫌じゃないけど、付き合いの飲み会とかないのだろうか？
恋人が出来た途端に友達付き合いが悪くなる人がいるけれど、隆二さんはそういうタイプじゃないし……。
私が寂しがると思ってるのかな。
「うーん……」
一人で平気！とは言えないけれど、毎日居て欲しいなんてワガママ言わないのにな。
「どうしたもんかな」
洗濯機の“運転”ボタンを押し、私は自分が着ていたパジャマを脱いで、その中に放り込んだ。
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「1000円寄付してまさかの箱ティッシュひとつ………」
お祭りの帰り、ガッカリしている私の肩を叩き「寄付に見返りを求めるな」と隆二さんはもっともらしいことを口にした。
「見返りとかじゃなくてぇ……私、毎年何かしら当たってたのになぁ」
去年はお水が24本当たって、ゆかりと汗だくになりながら持って帰った。
なのに今年は、ハズレの箱ティッシュ……。
「良いじゃん。絶対使うもんだし」
「そうですけど……何か隆二さん、さっきから大人みたいなこと言ってる」
「大人だよ！」
「そぉー？」
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作者名：ぽち。
| 作成日時：2017年9月2日 14時
