星のランプに、恋を灯せば。11

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そう、来週小夜は誕生日を迎える。









当日やその前後は、それはそれは岩田さんが盛大に祝ってあげるはずだから、私たちは少し早めに。









朝になるまでシーツの中でお喋りしたあの日、隆二さんは“Aの声が出るようになったこともその日に発表しよう”と手を叩いた。









そして、今────









「HAPPY BIRTHDAY SAYOって飾りたくて17個焼いたんですよ！これじゃ名前がちゃんと完成しないじゃないですか！」









「………ん……」









やべぇな、と隆二さんの目が泳いでいる。









「あ、分かった。俺があと2個食べれば良いんじゃね？んで、HAPPY BIRTHDAY Sにする」









「は？何のためのイニシャルですか？」









「そんな冷たく“は？”とか言うなよ………あ！分かった！3個食べよ！したらHAPPY BIRTHDAYで綺麗に収まる！」









「は？」









「………来週、世界で一番冷たく“は？”が言える人ってギネス申請もしたらどう？」









「しない！大体隆二さん何で“食べて”解決しようとすんの！？もうみんな来ちゃうー！」









「………あぁ！今度こそ分かった！これをだなぁ、こうして並べ替えて────」

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