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Beautiful day. side T ページ1







「あっちーなー!今日は!」









臣さんはムスッとした表情で手土産の入った袋を前後に大きく揺らして歩いている。









「大体なんなの!?何で隆二は急に集合かけたの!?」









「何でだろうねぇ……でもご飯食べさせてくれるって言うし良いじゃん」









「食べさせてくれるって作るのAでしょ!?隆二何もしねぇじゃん!だから何の用だっつーんだよ!」









「………何で臣さんこんなにイラついてんの?」









カンナちゃんに聞いたけど、彼女は「暑いから……?」と首を捻った。









30度近い気温の中、苛立ってる臣さんと、それを気にしてないカンナちゃんと、こんな日でも涼しげな小夜。









公園を通りすぎ、周りのビルから頭ひとつ分出ている隆二さんちのマンションが見えた頃、









「………Aの声が出るようになったとか……」









日傘をクルッと回し、小夜が呟いた。









「Aが?」









「うん。声が出るようになったから私たちを呼び出したんじゃないですか?」









「Aの声が出るようになってたらすぐ連絡してくるんじゃね?隆二だよ?黙ってられるかよ」









「そうですけど……ほら、サプライズ的な?」









「はいじゃあ多数決取りまーす!隆二が黙ってサプライズ仕掛けられると思う人ー!」









────その質問に手を挙げたのは小夜だけだった。









「はい、残念でした。小夜の予言も外れることがあるってことで」









“何で賛同してくれないの?”と言いたげに、小夜は俺を見て唇をすぼめたけど……









俺もやっぱり、隆二さんがそんな大事なこと黙ってられるとは思わないなぁ。









多分、お祭り騒ぎでパーティーしちゃうんじゃないかなぁ。

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作者名:ぽち。 | 作成日時:2017年6月29日 11時

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