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「そうかな？大体、俺が帰ったあとでそうなってるかもしれないじゃん。今頃……」
隆二さんは色っぽい流し目で私に「んふ」と笑いかけた。
「今頃？んふ？もう夜中の3時ですよ？」
「それがどうした。俺なんか夜中の3時半からでも戦えるわ」
「隆二さんはね」
「でも本当はね、夕方の3時くらいが一番ムラッとくる」
「あぁ、だから世の中の中高生男子はその時間から部活に汗を流すわけですね。理にかなってるー」
まだ思春期のホルモンが悪さをしている隆二さんは一先ず置いといて………小夜には悪いことしちゃったなぁ。
好きな人が傍に居て、触れてみたい触れられたいと思うのは当たり前のことで……。
きっと岩田さんだってそれなりに色々準備してただろうし……。
でも電話して“邪魔しちゃってごめんね！”って謝るのも変だし、やっぱりここは“知らないフリ”かなぁ………。
「A」
「ん？」
「ほら、3時半になった」
「………あのねぇ、隆二さん。私、今とっても悩んでるんです。岩田さんと小夜のことも、臣さんとカンナちゃんのことも」
私はリビングテーブルの下からCSのプログラム表を取り出して、隆二さんに差し出した。
「この時間、ちょっとやらしい映画とかやってるかも。地上波じゃ流せないピー音炸裂系の。どうぞ、私お風呂入ってきますから」
「ピー音炸裂！？はぁ！？じゃあお前、俺に一人でピーしろって言うのかよ！」
「そうですよ！？岩田さんと小夜のピー邪魔しちゃったし、私もそんなピーする気になれないし！」
「俺らがピーするのと関係ないだろ！部屋も綺麗になってワンランク上のハイソサエティになったんだからピーもワンランク上のが楽しめるだろ！」
「ワンランク上のピーってなんですか？ピーな体位とか？絶対しないから！」
「ピーピーピーピーうるせぇなぁ！」
「先にピーピー言い出したのそっちでしょ！ピーピーうるさい私はお風呂に消えまーす！」
「あーそーですか！」
「一緒に入りたいならどーぞ！」
─────背後で隆二さんが椅子から立ち上がる音がして、
私は心の中でガッツポーズをした。
今日も、勝った────
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作者名：ぽち。
| 作成日時：2017年5月6日 21時
