2 side H ページ31
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「どっから噂が出て、何であんな話しになっちゃったんだろうってずっと悩んでた!出所があんたって分かって良かった!」
「ちょっと腕離して!」
「あの検査薬は私のためじゃない。ユカちゃんの!あの時、調べた子供がもう小学生になってんの!分かる?そんなに長い間、私ずっと悩んでた!
だいたいね!先生とは手しか繋いでないのに、どーやったら妊娠するか教えて欲しいわ!」
隆二が側に寄ってきて「あれ、取っ組み合いになるよ」と言った。
「臣、止めないの?」
「うん。あの子ね武闘派なんだ」
「あの噂がなくたって先生飛ばされたよ!」
「それも考えて悩んでたの!でも昨日、そうじゃないって言ってくれた人がいたから、こうやってあんたに啖呵きってんの!」
けど、取っ組み合いにはならなくて試合はAの勝ちだった。
そのあと、Aは、ずーっとばつの悪い顔してたけど周りのみんなは、そんなAをからかったりしてて
誤解もとけたし、良かったんじゃない?
キレたらどうなるか、俺も前以て知れて良かった。
「また、自分の部屋で寝ようとしてる」
カバンから鍵を出すAの手を握ったら
「一人になりたい」
みたいなこと言われた。
「何で?キレたから?」
「半笑いで言わないで下さい!」
「お!反抗期?」
「違います!」
じゃあ言うこと聞きなさい。
俺は、そんなに間違ったことしないから。
握った手を引っ張って、それからどうしたら、そうなるか
大人だから全部分かってるつもりだけど、
このやり方、君に通じるかな。
間違ってたら遠慮なくどうぞ。
君のために知っておきたいから。
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作者名:ぽち。 | 作成日時:2015年6月12日 19時