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別に臣さん追いかけてきたわけじゃないし、と少し離れた所に立った。
「……声掛けといて無言?」
「知らんふりしたのそっちじゃないですか」
「考え事してたんだよ」
「へぇーそうなんですか」
「何考えてたとか気になんない?」
「気になりません。だって臣さん私の事、軽く避けてますから」
お腹の中に溜まってた物を一気に吐き出したくなった。
「避けてんのそっちじゃん。こっち来てから態度変だよ」
「変じゃありません」
「じゃあ何でなんも言って来ねぇんだよ」
「なにを!?」
「ずっと考えてたんだけど?!先生と付き合ってどーのこーのってやつ!」
それが、考え事?
「あの話されてた時、すげぇ顔してるからAの傷なのかと思ってなんも聞けなかったんだけど。今日は更に上を行く衝撃的な話されてさぁ……気になるでしょ」
はぁ、と溜め息をついて臣さんはその場に座り込んだ。
「Aは否定も肯定もしてこないし。俺としては、どういう話なのかAの口から聞きたかったんだよ」
「え?みんなの前で説明しろってことですか?」
「じゃなくて、何も言って来ないってことは、俺にどう思われても良いってことじゃない?そうでしょ?」
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作者名:ぽち。 | 作成日時:2015年6月12日 19時