検索窓
今日:3 hit、昨日:12 hit、合計:378,518 hit

4 ページ15





虫の合唱が鳴り響く、夜の歩道。






街灯と街灯の間隔が空きすぎて、見ちゃいけないものが見えそうな気がする。お化けとか。






隣に臣さんか居ようが居まいが出るもんは出る。絶対。






「怖い話してあげよっか」






「エスパー?!」






「なに?!」






「何でもないです。怖い話しないで良いです。したらケツの辺りを一発蹴ります」






「意外と武闘派なんだね」






都会じゃ気づかないけど、コンビニの明かりってホッとする。






「あー…アイス」






冷凍ケースを見て呟いた一言に「食べたいの?」と臣さんが反応した。






「臣さんは?」






「んー……一個も要らないけど食べたいかなー」






「じゃあ半分こしましょう」






「んじゃこれ」






半分こするからカップのアイス?なんて考えてたけど、臣さんそれ、直接口でいっちゃうやつじゃないですか。






どうするつもりですか。






「買い出し行ってくるって来たから、みんなのも頼まれちゃった。重っ」






臣さんの両手がずっしりとした袋で塞がってる。






「一つ持ちますよ」







「すげぇ重いから良いよ。Aはアイス係ね」






「あ!え?はい」






差し出したアイスを臣さんは歩きながらパクっと食べた。






これ、食べるんですか私。






ギュッとアイスの棒を握りしめているせいか、タラリと雫が垂れた。






「早く食えよー溶けるじゃん」






「た、食べます」






これ、本当にアイスかな。






全然冷たく感じない。






ユカちゃん、臣さんと居ると味覚が麻痺するみたいです。

5→←3



目次へ作品を作る
他の作品を探す

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
351人がお気に入り
設定タグ:登坂広臣 , 三代目 , 今市隆二
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぽち。 | 作成日時:2015年6月12日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。