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何を話せば良いんだろ？なんて考えていたけど、自分でも意外なほどに盛り上がった。
「俺何か食べるの持ってきますよ」
「私が行きますよ！」
「いえ、何とかボーイの紳士なんで。俺が行きます」
流石です。
「甘いの大丈夫ですか？」
「大丈夫です！」
岩ちゃんの後ろ姿を見ながら、前の彼もこんな感じだったなと思い出していた。
気の使い方が上手で、たまに浮世離れしたようなことを口にする。
何となく今なら分かる。
彼にとっての大切なものは、あの時は“家族”だったんだろうなと。
私が少し、その大切なものを引っ掻いてしまったかもしれない。
もし、どこかで会うことがあったらその事を謝ろうと思う。
「どうした？ぼーっとして」
見ているようで見ていなかった目の前の風景に、隆二さんが現れた。
「ちょっと、考え事してました」
「岩ちゃんと居なかった？どこ行った？」
「今、食べ物を……あっ、戻ってきた」
私は思わず岩ちゃんが手にしているお皿を凝視した。
あれは………なんだ。
並んでいる料理を片っ端から取ったのかな……乗りきってないような……。
「はい、お待たせしましたー！」
テーブルに置かれたお皿を隆二さんも凝視してる。
「………きったな！！岩ちゃん！これAに食わすの！？」
色んな料理が混じり合って、もう、何がなんだか分からないお皿の上。
「え？なんで？汚いかな？」
「き、汚くはないですよ！ありがとうございます」
「どういたしまして。じゃあ隆二さん戻ってきたし、俺行くわ」
「はーい、ありがとねー」
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作者名：ぽち。
| 作成日時：2016年2月14日 21時
