色戀、召しませ。4 (ページ16)

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“あ、借りてるストールはどうしたら良い？”

「そのまま使っても良いですよ？とっても大きいから頭から被ったらカイロレンになれると思います」

“スターウォーズの？”

「そう！アダムドライバー格好良くないですか？」

“え！あーいう人がタイプ？”

「タイプじゃないけど……私、髭が似合う人が好きなんです」

“そうなんだ？知らなかったー”

これ、どんな顔して言ってんだろ。

“じゃあ、アダムドライバーみたいになるように努力するわ”

「ではまず国籍から」

“了解”

喉の渇きを覚えて、私は冷蔵庫の中から水を取り出して口に含んだ。

“それと………スケッチブックありがとう。写真みたいに絵を描いてたからびっくりした”

あ……見てくれたんだ。

“大事にするね。本当に”

私の大事なものが、彼の大事なものになる。

それが、こんなに嬉しいこととは知らなかった。

“ごめんね”

「え？」

“写真、遠慮してるんでしょ？”

「あ……良いんです！だって、写真みたいに描けるから」

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ねぇ、隆二さん。

その夜、随分遅くまで喋ったよね。

私は、あなたに会いたいと思っていて………でも言い出せなくて。

それは、どことなく声が疲れてたからで───

あの夜、隆二さんも私に会いたいと思ってくれてましたか？

そうだったら良いなと、私は今も思っています。