検索窓
今日:15 hit、昨日:21 hit、合計:1,315,471 hit

2 ページ37





東京名物一通地獄。









結局、ぐるーっと回って事務所の前を再び通りすぎてパーキングに───









「満車!!!」









若干イラついたまま、もう一度電話を掛けた









“もー。もうちょっと待ってよー”









もー。お前が早くしろよー。









「満車で停められません」









“本当!?そしたらねそこをまた左に曲がって。細い道なんだけどちょっとくらいなら停めとけるから”









「分かりました」









言われた通り左に曲がって路地に入った。









「この辺で大丈夫かな………」









ギアを引いて、もう一度ルームミラーを見たら車の真後ろに警備員さんが立っていた。









さっきから気が付いていたけど、事務所の周りに何人も警備員さんがいる。









こんな路地にまで………と思いながら、んー!と伸びをして隆二さんを待った。









暫く経ったころ、警備員さんが私をチラ見しながら車の横を通りすぎて行った。









それは2回ほど繰り返されて………









文句を言われるのを承知で隆二さんに電話した









“今降りてるよ”









「早く来て……」









“早く会いたいの?”









「それもあるけど、私不審者に思われてる」









“はぁ?”









「ほらぁぁ!!何か無線みたいなので喋ってるぅぅぅ!!」









“え?あ、あぁ!見えた!すぐ行く”









サイドミラーに走ってくる隆二さんが見えて私は胸を撫で下ろした。









車のすぐ横に立っていた警備員さんと二言、三言話して車のドアを開けた彼が、ちょっと笑ってる。









「ごめんね、待たせて」









彼がシートベルトをしたのを確認して、私は窓の向こうの警備員さんに会釈して車を出した。









「あの警備員さんTwitterとかやってないと良いよね」









何それ面白い。

3→←Star cluster.



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (533 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1772人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぽち。 | 作成日時:2016年1月26日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。