色戀、召しませ。3 (ページ28)

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「あのさぁ」

「ふぅぅー！」

深呼吸と返事が同時に出てしまった。

「気持ち悪っ」

「え！？」

「嘘だよ。俺、コンビニ行ってくる。冷蔵庫なんもないわ。何かいる？」

「アイスティー………」

「それだけで良いの？」

「あ、お菓子」

「お菓子？なに？」

「んー………芋」

「芋！？原材料を指定されたの初めてなんだけど」

「い、芋を薄くして揚げたやつ！」

「芋を薄くして揚げたやつね。分かった。あ、風呂溜まったら先入ってて」

隆二さんは“はははは！”と笑いながら玄関を開けて出ていった。

「はぁぁー………」

緊張も相まって疲れがジワジワ出てきた。

機械の声で“お風呂溜まりましたよー”と聞こえて

お風呂…………と、ルームウェアを出してバスルームに向かう。

「寒くないんだ………」

変なとこに感心して服を脱いだ。

髪を洗って、体を洗って………肩までお湯に浸かって、指折り数えた。

「───12、13、14………14」

２週間。

シャボン玉色した吐息を見てから２週間。

今夜………

「……何考えてんだろ」

疲れてると、おかしなことを考えてしまう。