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Bomb shell. ページ16







「ねぇ、ほんとにどっかで会ってないの?」









ズルズルとカップ麺をすする音がむなしく響いている事務所の中で、秀香がパソコンの画面いっぱいに映されている岩ちゃんを指差す。









「会ったことないんだよー……絶対」









すすった拍子にスープが頬に飛んで私は顔を歪めた。









二人仲良く残業しているのは、二人仲良く締め切り直前にダメ出しを食らったから。









ピザ、中華、カップ麺の繰り返し。









デブまっしぐら。









「あれは?元カレ繋がり。どう?ありそうじゃない?」









「学年も学部も違うのに?」









「サークルとか」









「私の元カレが踊ってんの見たことあんの?」









「ある。Aの言動に」









ゴクリとスープを飲み干して、私は唇の湿り気を指で拭った。









「何か欲しいものある?って聞かれて“星”って答えたら命名権買ってこられちゃったんだよねー?」









「うん。書類だけ家にあるよ」









私は“どうして星なの?”とかそういう質問がほしかっただけなのに。









「隆二さんが同じの買ってきたらどうする?」









「…………喜ぶ」









「依怙贔屓っつーんじゃねぇのか、そういうの?ん?」









秀香が割り箸でほっぺたをツンツンしてくる。









「違うよ。隆二さんは星を望む経緯を知ってるからだよ………やめて、ほっぺに穴空いちゃう」









深夜1時をさしている腕時計を見ながら、同じ文字盤の色をした時計を今日、隆二さんもしてたら良いなと思った。









「あー、爽やかな笑顔と食べるとカップ麺も美味しいわー」









「ほんとー」

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作者名:ぽち。 | 作成日時:2016年1月26日 20時

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