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「何かもう鳥肌立っちゃった！ありがとねー、ゆかりのお陰だよ」
ソファに座って電話しながら、テーブルの上のマグカップに手を伸ばす。
“良いよ良いよ！私もご馳走してもらったんだし！洋楽興味ないしね”
20年近く友達で居られているのは、趣味も性格も違うからかもしれない。
「あ、全然関係ないんだけど、隆二来てたよ」
“三代目？”
「そうそう」
“へぇー、なに繋がりだろ？”
「ねー？」
“よく顔分かったじゃん。こないだ………何だっけ？映画館のポスター見て「ほら！三代目！」って言ったら、え？って言ったもんねA”
「あーれは、まぁ………うん。だけどもう覚えたよ！臣くんでしょ？」
“あんたみたいなの何て言うんだろうね？声ファン？音ファン？”
「じゃあ………声ファンで」
低気圧の影響か、風が強くて窓をガタガタ鳴らしている。
都心の一角、小さな平屋の一軒家が私の家。
訪れた人みんなが口を揃えて「シ○バニアファミリーの家みたい！」と言う。
緑色のうろこ屋根、クリーム色の外壁、車が２台停められる広さの庭、
玄関ドアと板塀は最近私が深いブラウンのステインを塗ったばかり。
賃貸に出すのは私が最後だからと大家さんが「好きにいじって良いよ」と言ってくれたのが、ここに決めた理由。
防犯上の不安から親は「オートロックのマンションが良い！」と反対したけれど、大学に近いという理由をごり押しして許してもらった。
来月、5回目の更新を迎える。
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作者名：ぽち。
| 作成日時：2016年1月4日 20時
