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「真希は昔のこと、俺に話したくないのかな………」
私の知る限り、話したくないような過去は真希にはない。
「私、結構喋っちゃうんですよ、昔のこと。相手にも聞いちゃうし」
「そうなんだ?」
「私とは性格が真逆だから………真希は昔のこと気にしないタイプなのかも。岩田さんは聞かれたことありますか?真希に昔の彼女のこと」
「ない………」
「ほら!話したくないんじゃなくて、そんなのどうだって良いって思ってるんじゃないですか?」
「うーん…………」
「昔のことはどうだって良いって証拠に、現在進行形の新人のことは気にしてる」
「あ!なるほど」
岩田さんの顔が明るくなって私はちょっと安心した。
「…………新人のこと気にしてたって私が言ったの内緒で」
「俺がうじうじしてたのも内緒で」
思わぬところで、岩田さんと取り引きしてしまった。
お鍋のおかわりが出来上がった頃。
「おい!!犯人!貴史だ!!」
「「え!!」」
犯人もやっと分かった。
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作者名:ぽち。 | 作成日時:2015年10月27日 19時