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合間、合間に隆二さんにメッセージを送っても、ことごとくスルーされている。








頭が重い。









昼休みから戻ったら「何なのこれ!」と先輩から書類を突き返された。









紗希ちゃんの作った書類。









教育担当の私の責任。








「手伝おうか?」と言ってくれたA子に「大丈夫」と答えて私は一人、紗希ちゃんの間違いだらけの書類を修正している。









集中したくて、デスクの真上の照明以外は消した。









雨降りの土曜日。









一人残業。








心がモヤモヤして仕事が少しも捗らない。









「行こうかな…………」









スルーされているなら、私が待ち構えていれば良いじゃないか。









帰ってきた隆二さんを捕まえて、私の話を聞いてもらおう。









臣さんがどんな風に話したか分からないけど、ちゃんと話せば………隆二さんなら。









“駅を背にして真っ直ぐ”









電車に揺られながら、隆二さんの部屋までの道を思い出してみる。









大丈夫、迷ったりしない。









秋の雨は、やけに冷たい。









駅から彼の部屋まで、自分の足音と傘に雨が跳ね返る音をずっと聞いていた。









確か………22時終わりだったかな。









もう、帰ってくるはず。








雨の中、マンションの前に佇む私は









やっぱり痛いのかも。









臣さんの話と私の話、どっちを信じるの?







こんなこと、聞くつもりじゃない。









でも、分かってほしい。







あの日、力を振り絞って勇気を出して臣さんを押し退けることができたのは









心の中に、あなたが居たからだと。

秋雨。→←3 side R



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作者名:ぽち。 | 作成日時:2015年10月27日 19時

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