2 ページ47
・
.
.
.
「俺さぁ」
「はい」
「肝試ししに来たんじゃないんだけど」
「はい…………」
「廃墟でしょこれ」
「私の住居ですけど！！」
隆二さんが私の部屋を見たいと言うので、この廃墟に連れてきました。
「これ階段ヤバくない！？」
「まだ落ちた人は見たことないですよ」
「俺、第一号かもしれないじゃん」
隆二さんは、一段一段確かめるように二階に上がった。
「ここです」
「ドアに南京錠付いてるかと思った」
「ちゃんと鍵あります！」
ちゃんとした鍵でドアを開けた。
この部屋に男の人が入るのは、いつぶりだろう。
「どっ、どうぞ」
「おっ、お邪魔します」
ちょっとドキドキする。
何もしないのに。
「あ、綺麗」
「ですよね！？」
「和室に合わせて家具買ったの？」
まるで初めてじゃないみたいに、彼はドカッと座って部屋を見てる。
「あ、はい。中目は多いですからヴィンテージの家具屋さん」
「あー、そっかー」
「おっ、お茶入れますね」
「ありがと………いい加減その挙動不審なしゃべり方やめろよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1342人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「今市隆二」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぽち。
| 作成日時：2015年10月2日 19時
