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2 side T ページ34






「すごーい!ヨット見える!」









Aは窓の向こうの運河に停泊してるヨットをいたく気に入ったらしい。









「二人は、いつもこんなとこで食事してるの?良いなぁ」









今だ!!と言わんばかりに真希はグラスのビールを煽ってから、Aに切り出した。









「今市さんとは進展してるの?」









「んー?してないよ。なんだこれ」









エスカルゴに苦戦中のA。









「進展してない?」









「…………取れた!!って………何で急にそんな話?」









「隆二さんと、付き合ってないのに色々しちゃって大丈夫?」









「色々?………あ、そういう事はしてないですよ!」









俺と真希は目を合わせて、ちょっとだけ安心した。









「なら、良いんだ」









「Aは、なし崩し的にそんな関係になったりしないって言ってるのに、岩田さん心配しちゃって!」









「え?心配してくれてたんですか?」









「まぁねー」








協力できないから、心配くらいさせてよ。









「すみません、心配かけちゃって」









「ついでにさっきからエスカルゴのソースをこっちに飛ばしてるのも謝ってくれるかなー?」









「え!飛んでます?これ、すっごく食べにくい!ちょっと岩田さんやってみて下さいよ」









「えっ」









「私も見たいなー、岩田さんが華麗にエスカルゴの身をくりぬく瞬間」









おい、何だこの展開。









「………良いよ。まずコレで」









「コレって何?名前は?」









「え?“はさむやつ”。これを左手に持つだろ、で、このフォークで」









女二人でニヤニヤしやがって。

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作者名:ぽち。 | 作成日時:2015年10月2日 19時

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