Sherry ページ22
了承しようと言いかけたら、お風呂上がりでまだ髪が濡れているベルモットが、私の手から軽々とスマホを取り私の言葉を遮った。
ベルモットはタオル一枚を肌に包ませていて、その姿は私でも見惚れるほど艷やかだ。
「……相変わらず仲がいいな、お前たちは…」
ベルモットがスマホの通話を、長く揃った爪でスピーカーにしたおかげでジンの呆れた声がよく聞こえる。
「まぁね。
それでピスコの件だけれど…私がサポートに入るのはありかしら?」
「…あの女がお前の
「…そんなところ。いいでしょ?」
「そうだな…わかった、ベルモットに任せることにする。
…だがやるからにはちゃんとやれよ?同じ女だからって妙な仏心を出したら…」
「私がそんな女じゃないって一番理解してるのは貴方でしょう?じゃ」
ベルモットはまたその長く揃った爪で、画面のバツボタンを押した。
どうして…
『ベルモットが私の代わりに?』
通話を切ったベルモットに問いかけを送る。
「……まだ
『……え』
「シェリーの死に目までにも、立ち会う必要はないわ…」
たまに見せるベルモットの、切なそうで、でも愛らしいものを見るような瞳は、ただ胸を打つ。
ベルモットなりに気を遣ってくれたのだろうか。それが私にとってはただ嬉しかった。
『…ありがとう』
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カイ(プロフ) - やっちさん» わ!コメントありがとうございます🥲まだまだ続くので気長にお待ちくだされ。 (2022年8月18日 13時) (レス) id: cafed346d9 (このIDを非表示/違反報告)
やっち(プロフ) - 良いお話ですね。続きを楽しみにしてます (2022年8月18日 10時) (レス) @page22 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カイ | 作成日時:2022年7月13日 17時