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「なんで、ここに居んのやろな」
「え...」
赤石が去って少しした後、ずっと黙っていた北さんがぽそりと口を開いた。
「どういう、ことすか」
「...いや、なんもないわ」
俺の脳内は混乱を極めていた。
さっきの二人のやり取りはなんや？
バレー部やったやろ、って言うたんは俺の聞き違いか？
北さんは、なんで赤石を知っとるん？
赤石は、何に、何からそんな逃げとるんや。
「侑、あの子にIHのこと何か話したん？」
「え、いや、なんも...な、なんでですか」
「遠い、予定ある、っちゅうんは場所と日時わかってへんのやったら余程出てこおへんやろ」
「...！！」
モヤモヤと、イライラ。
何かがわかりそうで、でも何も掴めない、嫌な感覚。
「北さんは、赤石の何を...どこまで、知ってはるんですか。アイツは、
「？ どういう意味や」
「...俺、たぶんやけどアイツのこと知っとるんです。
そんでアイツも、俺の...俺と、サムのこと知っとる。
バレーのどっかで、絶対関わっとるはずなんです。アイツはしつこいくらい否定しよるけど」
「...思い出されへんっちゅうことか」
「え？」
投げかけられた意味深な言葉にさらに混乱して顔をあげると、
北さんは俺の方ではなく窓の外に目を向けていた。
そっとそちらを見やると、俯き気味に外を歩くひとりの女子生徒。
遠目だが、おそらくあれは赤石だ。
「北さんは、俺と赤石がどう関わっとんのか知っとるっちゅうことですか」
「...俺が知っとることは、侑、お前も知っとることやで。
まぁ、焦らんとゆっくり思い出せばええんとちゃうか」
「はい...？」
ますます意味がわからん。
もったいぶらんと教えてくれたってええやん、何を隠すことがあんねん。
気になるを通り越してもはや腹が立ってくる。
こうなったら、もういっそ直接アイツに...
「あの子に聞くのはやめとき、侑」
「ッッッ！！！ぅエ、エスパー...？」
「...こういう時の、お前の考えることはだいたい分かっとる。
頑なに否定するくらい、あの子にとって話したないことなんやろ。そんぐらい察せ」
「...ハイ」
そう諌められても、簡単にこの胸のうちが治まるはずもなく。
ほれ、部活行くで、と歩き出した北さんの後ろを、何も言えず黙ってついていくしか無かった。
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作者(プロフ) - 華夏さん» コメントありがとうございます。嬉しいです！のろのろ更新ですが...頑張らせていただきます。(^^) (2021年11月2日 23時) (
レス) id: ed687f0afb (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - 怜さん» コメントありがとうございます。作者にとってはとても嬉しい言葉です。お待たせしてしまって申し訳ないです...頑張らせていただきますね(*^^)v (2021年11月2日 23時) (レス) id: ed687f0afb (このIDを非表示/違反報告)
華夏(プロフ) - これからも更新頑張ってください！! (2021年11月2日 22時) (レス) id: 4bbf064d28 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 好きです((((更新をください← (語彙力捨てた人) (2021年10月30日 20時) (レス) @page41 id: 2ad41d25ee (このIDを非表示/違反報告)
作者(プロフ) - naonaoさん» コメントありがとうございます。頑張らせていただきますね！(^^) (2021年10月26日 7時) (レス) id: ed687f0afb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2021年8月1日 23時
