小さな私 ページ14
―――ASIDE
「貴方は今日から豪炎寺君の家に居候してもらいます」
そう言われた
あまりにも衝撃的すぎて手に持っていたドリンクを落としてしまった
しばらく頭が働かなかった
*
『何で私に帰る家が無い事を知ってるの』
そう夏美さんに差し出したメモを持つ手は
怒りのあまり震えていた
この時の私の顔は本当に酷かったと思う
怒りに感情を支配され、凄い顔付きで夏美さんを睨んでいた
しかし夏美さんは動じず、私から目をそらさずに言った
「私は理事長の娘よ?生徒の事なら何でも知ってるわ」
そう言って優しく笑った
*
*
私の心の中はパニックだった
心の中にいる小さな私が言う
「余計な事してっ!!同情なんかいらない!!」
しかしもう1人の小さな私はこう言う
『ありがとう、嬉しい。分かってくれる人がいた』
小さな2人は喧嘩を始める
「ふざけないで!!豪炎寺君の家?!
あんな事があったんだから、無理に決まってるじゃん!!」
『正直に話せばいいじゃん!!豪炎寺君ならきっと分かってくれるよ!!』
「無理だよ!!真実を話したら、きっとサッカー部にはいられなくなっちゃう!!」
『大丈夫、豪炎寺君やサッカー部の皆はそんな人じゃない!!』
2人の言い分はよく分かる
言いたい、けど言えない
だって私には
言葉がないから―――
でも伝えられるはず
夏美さんが分かってくれた様に
そしてこんな優しくしてくれた様に
豪炎寺君やサッカー部の皆だって
分かってくれるはず
優しくしてくれるはず
伝えよう
≪真実≫を
その瞬間、小さな2人は1人の私になった
私は言った
『それでいいんだよ」
私は笑った
そうだね、もう一人の私
ありがとう
《勇気》と言う名の
私―――
*
*
『分かりました、豪炎寺君に宜しくと言っておいてください』
そう書いたメモを見せると、夏美さんは
「分かったわ」
と言って笑った
そして小さく
頑張れ、とも
頑張れの意味はよく分からなかったけど
夏美さんの優しさは本当に嬉しかった
『夏美さんと私って友達になれますかね?』
あまりの嬉しさに書いたメモを見た夏美は
「当り前じゃない」
と言って私のおでこにデコピンをした
そして
友達になったからには、隠し事は無しよ
と言ってもう一発デコピンをかました
私達は笑い合った
そんな中私は思った
ああ、世界にはこんなにいい人がいたんだ
こんな私にも友達はできるんだ
人生ってこんなに
楽しいんだ
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ゆーいぎ(プロフ) - Re:修香 ありがとう!!まだ設定しかないけど、作ったよ!! (2012年1月28日 17時) (
レス) id: 12b2f396d3 (このIDを非表示/違反報告)
修香(プロフ) - 第２章がんばってねっ!! (2011年12月31日 13時) (レス) id: 87258eecd1 (このIDを非表示/違反報告)
魅亜(プロフ) - Re:楓様 ありがとうございます!!寧ろ私はシリアスしか書けないので((笑 了解しました!!行きますね!! (2011年8月9日 19時) (レス) id: 12b2f396d3 (このIDを非表示/違反報告)
☆楓☆(プロフ) - おもしろいです！私はシリアス好きで♪続きたのしみにしてます♪もしよければ私の小説にも来て♪ (2011年7月26日 0時) (レス) id: 8bc1c02998 (このIDを非表示/違反報告)
魅亜＠2次元命(プロフ) - Re:修香 ありがとう!!いやー・・・ネタが思いつかなくてねぇ・・・頑張るぜィ☆ (2011年4月17日 12時) (レス) id: 12b2f396d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆーいぎ | 作成日時：2011年2月28日 22時
