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赤井「……」
「彼女にデートの約束を振られた挙句仕事に呼び出されたからと言って、そんな顔しないでくれる?」
無表情で、不機嫌オーラを出している男は周りから注がれる熱い視線にうんざりしつつ正面の女の話に適当に相槌を打っている。
ガタッ
唐突に男が立ち上がる。
テーブルの上のカップが揺れ飲みかけのコーヒーが溢れる。
「ちょっ、ちょっと!シュウ!一旦落ち着いて!」
今すぐにでも、店を飛び出してしまいそうな男を何とか宥め何があったのか、問いただす。
この男がここまで動揺する事はある人物に関わる事なのだろう。
答えは出たようなもんだ。
「あの人に何かあったの?例えば……他の男と歩いていたとか」
適当なジョークのつもりで言ったのだが、場の雰囲気は余計にピリピリしたものとなる。
赤井「背丈は俺と同じぐらい、黒髪短髪の深くキャップを被った男と歩いていた」
似ている人かもしれないじゃない。と言おうとしたが、この男に関してはないだろう。一応本職はFBIであり、FBIじゃなくても彼女のストーk……彼氏だ。
彼女への愛は、この男に勝てるものなどいない。
「彼女に限ってそんな事……」
赤井「Aが浮気?俺の誘いを断って、何処の馬の骨かもわからない男と歩いているのか?」
「いや、仕事かもしれないじゃない」
赤井「それはない。降谷くん情報だと、Aは今有休を取っているらしい」
ジョディは悟った。これが俗に言う修羅場って言うのものなのだと。
FBIの腕の見せ所だろう。
ターゲットに気付かれずに、証拠を抑える。通常ならこんな簡単なお仕事はない。
通常なら……の話だが、
「よく見失わなかったわね」
赤井「運命の糸で繋がれているからな」
歯の浮くようなセリフを言っているが、この状況だと説得力が皆無である。
数十メートル先に男女が並んで歩いている。
パーソナルスペースはとても短く、肩が触れ合っている。いわゆる、家族または婚約者の関係と言われている距離だ。
とりあえずスマホで、顔が確認できる角度で何枚か撮ってみる
赤井「おい」
「なに」
赤井「脅されてるのか?」
「ハァ?」
よく彼女が、あの男の頭はお花畑と言っていた意味がようやく理解できる。
赤井「Aが危ない!」
頭がお花畑な男は、ものすごいスピードで彼女の元へ行ってしまった。
こんなところで修羅場を展開してみればたちまち野次馬に囲まれ、警察出頭不可避になりそうだ。
なんせ、顔はいいのだから
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うたプリ大好き?(プロフ) - おぉ!更新楽しみにしています! (2020年2月21日 5時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
白奈うどん(プロフ) - うたプリ大好き?さん» コメントありがとうございます。今月中に更新させていただきます (2020年2月21日 3時) (レス) id: fd110bec0b (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2020年2月17日 12時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
糖(プロフ) - 更新きたぁあああああ!!!!!!!foooooooooo!!!! (2019年9月18日 6時) (レス) id: a9cd84d524 (このIDを非表示/違反報告)
白奈うどん(プロフ) - 柘榴(パソコンver.さん» ごめんなさい!待たせてしまいましたぁぁぁぁ!まってて下さりありがとうございます。本気で嬉しいです。 (2019年9月16日 17時) (レス) id: fd110bec0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白奈うどん | 作成日時:2018年2月12日 2時