協定項目45 ページ46
一方、Aはひたすらパソコンと向き合っていた。
手を休ませることなく動かしているA。
そんなAの机に春野がお茶を置いた。
「星ちゃん、ちょっと休憩にしない?」
・・・
「でも、珍しいですわね…太宰さんと星深さんが喧嘩するなんて。」
Aと共に休憩に入ったナオミが云う。
「否…喧嘩はよくするよ。ただ、直ぐに仲直りしてたから…。」
暗い表情でAは呟いた。
じっとお茶を見つめるその瞳は悲しげに揺れている。
「如何して喧嘩したのか…聞いても善い?」
春野がそう問うと、Aは小さく頷いた。
「治が………。」
Aから紡がれる言葉に春野とナオミは耳を澄ませる。
「据え置きのゲーム機壊したんだよ…昨日。」
拳を握って悔しそうにAは語り出した。
「治が床にあったゲーム機をバキッとやっちゃったんだよ…!」
春野もナオミも何も言えなくなった。
然し、心の中では「平和だな……」と思っていた。
「普通踏まないでしょ!その前にお酒飲んでたからちょっと酔ってたんだろうけど!流石に許せない!あれ高かったんだよ⁉」
「ま、まあまあ…。」
声を上げるAを宥める春野。
「ソフトは無事だったけど…本体が……。」
嘆くAにナオミが問い掛ける。
「確かにそれは…辛いですわね。でも、また買えばすむ話じゃないんですの?」
「まあ…ね、そうなんだけど。」
憂うようにAは天井を見つめた。
「今、お金貯めてるから…あんまり使いたくないんだよね。」
「…ちょっとぐらい奮発しても良いんじゃない?」
春野がそう云うと、Aは目を閉じて黙り込んだ。
如何やら悩んでいるらしい。
「…ゲームも欲しいけど、でもなぁ…結婚式とか新婚旅行のお金も……。」
ぶつぶつ呟くA。
暫くするとハッとしたように春野とナオミが声を上げた。
「結婚式挙げるの⁉」
「聞いてませんわ!」
その後、質問攻めにされたA。
太宰とは何となく仲直りしたらしい。
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和(プロフ) - 分かりました! (2017年4月1日 13時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - 和さん» 実は私お友達申請などのしくみがよく分からなくて…私もぜひお友達になりたいので教えてくださいませんでしょうか。 (2017年4月1日 11時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - お友達申請してもいいですか? (2017年4月1日 1時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
medaemon(プロフ) - スターチスさん» 頑張って下さい!!待ってますよ! (2017年3月31日 9時) (レス) id: ca66a711e7 (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - medaemonさん» そんな、全然上から目線なんかじゃないですよ。コメントしていただいただけでありがたいです。最近あまり更新出来ていませんが、頑張りますね! (2017年3月30日 22時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スターチス | 作成日時:2017年1月31日 1時