協定項目44 ページ45
今日も太宰夫婦は何時も通りの日々を過ごして____
いなかった。
「Aごめんって。」
「五月蝿い。その言葉はもう何回も聞いた。」
探偵社の人々は目の前の光景に驚かざるを得なかった。
Aに対して必死に謝る太宰とそんな太宰の顔を一つも見ずに冷たく返すA。
つい最近はあんなにイチャイチャしていたのに何故、と皆は思う。
結局相手にしてもらえず、自身の机に帰ってきた太宰。
そのまま机に突っ伏しぐずり出した。
「確かにあれは私が悪かったけど良い加減機嫌直してくれたって善いじゃないか。わざとじゃないし、こっちだって謝ってるんだから。仕事しろって云われたってAが…………。」
まるでお経のように太宰の口から出てくる言葉に敦達は思わず耳を塞ぐ。
それはあまりに聞き苦しく、敦達が耳を塞ぐのも無理はない。
然し、国木田がそれを打ち破った。
突然立ち上がると太宰の首根っこを掴み、立ち上がらせる。
そのまま引きずって外に出て行った。
・・・
「珍しいな。お前と星深が喧嘩するなんて。」
国木田が向かいに座っている太宰に話し掛ける。
あの後、国木田が太宰を連れ込んだのはうずまきだった。
「喧嘩は結構するよ。基本的に些細なことが多いから直ぐに仲直りはするけど。」
何処か不貞腐れたような顔をして、太宰は云う。
「じゃあ、今回は何で喧嘩したんだ?」
国木田がそう問えば、太宰は気まずそうに視線を彷徨わせた。
太宰の反応を見て、国木田はため息をつく。
「お前が何かをやらかしたのは判った。然し、このままだと俺達にまで迷惑がかかる。だからさっさと仲直りしろ。」
「そうなんだけど〜……。」
今度は太宰がため息をついた。
「Aに幾ら謝ってもAが聞く耳を持ってくれないんだ…うぅ、それだけAを怒らせることをしてしまった自覚はあるけども……。」
太宰の言葉に国木田はまたため息をつく。
「良いか、太宰。ただやみくもに謝っても意味は無いぞ。謝罪の言葉は重ねる程軽くなっていく。一度、二人で落ち着いて話をしろ。其処で誠心誠意心を込めて謝罪すれば善い。俺も協力する。」
「国木田君……。」
太宰が感動したように国木田を見た。
「で、お前は何をやらかしたんだ?」
改めて国木田が太宰に問い掛けると、太宰は凡てを話し出した。
「実は………。」
410人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
和(プロフ) - 分かりました! (2017年4月1日 13時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - 和さん» 実は私お友達申請などのしくみがよく分からなくて…私もぜひお友達になりたいので教えてくださいませんでしょうか。 (2017年4月1日 11時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)
和(プロフ) - お友達申請してもいいですか? (2017年4月1日 1時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
medaemon(プロフ) - スターチスさん» 頑張って下さい!!待ってますよ! (2017年3月31日 9時) (レス) id: ca66a711e7 (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - medaemonさん» そんな、全然上から目線なんかじゃないですよ。コメントしていただいただけでありがたいです。最近あまり更新出来ていませんが、頑張りますね! (2017年3月30日 22時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:スターチス | 作成日時:2017年1月31日 1時