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協定項目40 ページ41

夕食を外で済まし、家に帰ってきたA達。

太宰がAに先にお風呂に入るよう促され、Aはお風呂に入っていた。

湯船に浸かり、Aは息を吐く。


「好きだなぁ……。」


そう呟き、天井を見上げた。

Aが思っているのは太宰のこと。

太宰の声、笑み、温もり、何もかもがAにとって好きで仕方なかった。


「……治。」


太宰の名前を声に出す。

それだけでAの心は温かくなった。

然し、暫くすると恥ずかしくなったのか顔を両手で覆った。


・・・


「あれ、ドライヤーが無い。」


何時もなら洗面所にある筈のドライヤーが無いことに気付いたAはリビングに向かった。


「あ、A。此処座って。」


其処にはにこやかに笑みを浮かべた太宰がドライヤーを手にしていた。

太宰に云われるがままに太宰の膝の間に座るA。


「今日は私が乾かしてあげる。」


太宰がドライヤーの電源を入れ、Aの髪を乾かし始める。


「…私も、後で治の髪乾かしたい。」

「勿論、善いに決まってるじゃないか。」


太宰の優しい手つきとドライヤーの風に心地よさそうにAが目を閉じた。


「よし、そろそろ善いかな。」


Aの髪がある程度乾くと太宰がドライヤーの電源を切り、Aの髪を整える。

Aは太宰の躰にもたれかかった。


「眠くなった?」


Aの腹部に腕を回し、太宰が問う。


「別に…。」


先刻から太宰は笑みが絶えていない。

何処か嬉しそうにAの頭に顎を乗せた。


「幸せだ……。」


Aは太宰の言葉に笑みをこぼす。


「私もすっごい幸せ。」


Aが太宰の手に自身の手を重ね、優しく握る。

太宰は目を細め、呟いた。


「…A、日に日に可愛くなってない?」


その瞬間、Aが立ち上がる。


「ほら、お風呂行くんでしょ!よし、行ってこい‼」


無理矢理太宰を風呂場に押し込んだ後、軽くAはため息をつく。


「…肌の手入れしてて正解だったな…。」

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(プロフ) - 分かりました! (2017年4月1日 13時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - 和さん» 実は私お友達申請などのしくみがよく分からなくて…私もぜひお友達になりたいので教えてくださいませんでしょうか。 (2017年4月1日 11時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お友達申請してもいいですか? (2017年4月1日 1時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
medaemon(プロフ) - スターチスさん» 頑張って下さい!!待ってますよ! (2017年3月31日 9時) (レス) id: ca66a711e7 (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - medaemonさん» そんな、全然上から目線なんかじゃないですよ。コメントしていただいただけでありがたいです。最近あまり更新出来ていませんが、頑張りますね! (2017年3月30日 22時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スターチス | 作成日時:2017年1月31日 1時

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