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協定項目27 ページ28

ある日、Aがソファの上で呟いた。


「犬欲しいなぁ……。」


突然のAの言葉に太宰はギョッとしたような顔をする。


「厭だよ。絶対飼わないからね。協定でも決めたじゃないか。」

「そうだけど…でも、癒しが欲しい…。」


夫婦内協定第12項目

【犬は飼わない】

勿論、A同意の上で決めた項目だ。


「そんなことなら私がいるだろう?」


そう云って、太宰はAの肩を抱き寄せ、耳許で囁く。


「躰の隅々まで癒してあげようか…?」

「無理!!」


全力で太宰から離れるA。

今までに無いくらいの赤い顔をしている。


「相変わらず可愛い反応してくれるね。余計に抱きたくなる。」


何かの火がついたのか、太宰は口角だけ上げるとAに迫った。


「ね、善いでしょ?」

「ちょ、一寸待って治、一旦落ち着こう?ね?」

「私は何時も落ち着いてるよ。」


太宰の手がAの頬に触れる。

Aは太宰にクッションを投げた。


「痛っ。」

「ごめんっ、本当に無理!!」


明らかな拒絶に太宰は悲しそうな顔をする。


「…何で?」

「………から。」

「え?」


小さな声で呟いたA。


「…自分が、自分じゃ無くなる感じがして……耐えられないから…。」


顔を逸らしてAは恥ずかしそうに云う。

太宰は片手で顔を覆っていた。


「A、それ…誘ってるようにしか聞こえない。」


抵抗する間もなくAは押し倒された。

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(プロフ) - 分かりました! (2017年4月1日 13時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - 和さん» 実は私お友達申請などのしくみがよく分からなくて…私もぜひお友達になりたいので教えてくださいませんでしょうか。 (2017年4月1日 11時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お友達申請してもいいですか? (2017年4月1日 1時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
medaemon(プロフ) - スターチスさん» 頑張って下さい!!待ってますよ! (2017年3月31日 9時) (レス) id: ca66a711e7 (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - medaemonさん» そんな、全然上から目線なんかじゃないですよ。コメントしていただいただけでありがたいです。最近あまり更新出来ていませんが、頑張りますね! (2017年3月30日 22時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スターチス | 作成日時:2017年1月31日 1時

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