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協定項目16 ページ17

「A〜、包帯巻いて。」


Aの何時もの日課。

それは太宰の包帯を巻くことである。


「はいはい。」


何処からともなく包帯を取り出し、太宰に包帯を巻き付けていく。


「すっかり手慣れてるねぇ…。」

「そりゃあ、毎日巻かされてたら厭でも上手くなるよ。」


素早く、丁寧に包帯を巻くAの手をじっと見つめる太宰。


「……何。」


その視線に耐えかねたAが太宰に問う。


「否、Aって指細いなって。」

「そう?普通だと思うけど。」


包帯を巻いていたAの手を取り、太宰は自身の腕の中にAを収めた。


「ちょっと…まだ途中なんだけど。」


Aの苦情を受け付けず、そのままの体勢でいる太宰。

因みに包帯を巻いてはいるが、太宰は上半身裸である。


「……恥ずかしいからそろそろ止めて貰えます?」

「やだ。」


太宰は更にAをギュッと抱き締める。


「全く……。」


ため息をつきながらも、強く抵抗はしないA。

暫くそのまま時が過ぎた。


「ね、昨日みたいにAから接吻してよ。」


そう云って、太宰をAを抱き締めている腕を緩める。

そして接吻を待つように目を閉じた。


「っ、あーもう!」


少し乱暴にAは太宰に接吻をする。

直ぐに離そうとしたが、太宰がそれを許さない。

後頭部に手を回し、Aが離れられないようにする。

息が続かなくなり、Aが太宰の胸板を叩き始めると太宰は唇を離した。


「これだから…9項目は、変えて欲しいって云ったのに…!」


少し息を切らしながら太宰を睨むA。


「だって、無意識なんだもーん。」

「今の絶対無意識じゃないよね!?態とだよね!?」


へらへらとAの言葉を受け流す太宰を、Aは軽く叩いた。

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(プロフ) - 分かりました! (2017年4月1日 13時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - 和さん» 実は私お友達申請などのしくみがよく分からなくて…私もぜひお友達になりたいので教えてくださいませんでしょうか。 (2017年4月1日 11時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - お友達申請してもいいですか? (2017年4月1日 1時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
medaemon(プロフ) - スターチスさん» 頑張って下さい!!待ってますよ! (2017年3月31日 9時) (レス) id: ca66a711e7 (このIDを非表示/違反報告)
スターチス(プロフ) - medaemonさん» そんな、全然上から目線なんかじゃないですよ。コメントしていただいただけでありがたいです。最近あまり更新出来ていませんが、頑張りますね! (2017年3月30日 22時) (レス) id: 134aa8d2bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スターチス | 作成日時:2017年1月31日 1時

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