Filo Rosso【ryo.N】

05.これって ページ6

忠『え、何?キスってどういうこと??』


さっきから、興味津々に聞いてくる背の高い彼。


それよりも私には、周りにいる数人の女性客の反応が気になっていた。


女『あれって亮ちゃん!?』


女『キャーっ、たっちょんもいる!!』


朝っぱらから、異常なほどの賑やかさ。


いったい、何なの?


キミたちは、この人たちを知ってるわけ??


・


・


忠『…なぁ、俺らヤバいんとちゃう?』


『ねぇ、亮ってあなたのことですよね??』


亮『…』


『だったら、たっちょんって…』


忠『え、自分知らんの!?関ジャニ∞って聞いたことあらへん?』


『関ジャニ…何ですか?』


亮『大倉、こいつに説明してもムダやって。とりあえず出るぞ』


騒ぎがもっと大きくなる前に、店内を出ようとする２人。


亮『お前も来いって』


『は?ちょっと!!』


私と一緒にいた男性店員は、見てみぬフリだし。


イヤな彼の手に掴まれたまま、店内を飛び出した。


バイト中だっていうのに…。


制服を着たまま、わけも分からず。


◎これって
…誘拐?
『あのー、どこに行くんですか!?』
亮『…』


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