Filo Rosso【ryo.N】 (ページ11)

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10.不安ページ11

"家政婦なんてやりたくない!!"

そんな勢いで、あの男の部屋を飛び出した。

あの後も面接を受けてみたけれど…。

　
結局、ご丁寧にお断りされてしまう。

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昨日と同じように、手帳や財布の入ったバッグを持っての外出。

『私ってば…』

気付いた時には、昨日あの男に連れられた場所にたどり着いていた。

正直、今でも家政婦なんてやりたくない。

だけど…。

お金のことを考えると、文句なんて言ってる場合じゃなかった。

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部屋をノックしても、あいつは出てこない。

ましてや、連絡先なんて知らないし。

ドアの前にズルズルとしゃがみ込み…。

いつ頃帰ってくるのかも分からない彼の帰りを待つ。

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亮『ん?Aちゃん??』

『あっ…』

私の姿を捕らえると、全てを理解したような表情を浮かべていた。

亮『昨日の話しやろ?家政婦やる決心でもついたん?』

『…ん』

亮『何?聞こえへんよ』

『やります!!やらせてください』

本当は聞こえてるくせに。

目の前の男は、私をからかうことで楽しんでいた。

◎不安
これから、仲良くやっていけるのかな。
この人と…。

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