人を斬ったから俺、斬らないから俺【暁のヨナ】 (ページ4)

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(ゼノあいつ…何でここにいやがる)

そのせいで加淡村(ここ)に居られなくなった。

舌打ちをして気を紛らわそうとする。

…と。

「よっ！」

「っ！？」

後ろから現れたのは、長い金髪の見るからにお気楽そうな少年…

「ゼノ」

「久しぶりだな。会えて嬉しいよ」

「俺は会いたくなかったけどな」

二人は意味深に言葉を交わし合う。

「ふはっ、そう言うと思った。な、お前、来なくていいのか？」

「わりーけどよ、俺ァ緋龍王の再来なんて望んじゃいねぇし、何よりガキのお守りは御免だ」

「ガキ、か。ま、そーなんだけどよ」

ゼノの青い瞳がアレグの薄緑色の瞳に映る。

「娘さんはきっと、お前のことも受け入れてくれるよ」

「受け入れられなくて結構」

「シルー」

「その名を呼ぶなぁッ！」

アレグは声を荒げ、

「…」

二人はそのまま別れた。