・・ ページ24
すぐ隣に座る私から、非難めいた声が聞こえてきたものだから、隣に居た「土方」さんという男性は些か怪訝そうな声を出して、私の方を向いた。
「あ"？」
その声は、少し柄の悪いものであったが……。
その声色に気持ちが少し引き気味にはなったが、負けてなどいられない！ その思いをぐっと飲み込み「ちょっと‼」の先の言葉を続ける。
「その、マヨネーズ！ なんで、そんな変な使い方してるんですか！ 見てるこっちが気持ち悪くなるんですけど！」
「べ、別にい〜だろうが！俺のマヨネーズだ。俺がどんな食べ方しようが、見ず知らずのあんたには関係ねぇ〜だろ‼」
だいたいこのマヨネーズは、この食べ方が上手いんだよ！
ふんと、鼻を鳴らすようにして目の前の彼は視線を私から横に逸らす。
彼の言ってることは、至極正論だ。
しかし、許せないのだ。このマヨネーズをこのように味わうなど……。
「そのマヨネーズ……うちのなんです」
「…………はっ？」
訳が分からない。と言った様子で逸らした視線を顔ごと再び此方に向けてくる男性。
と、いいますかこの男性……瞳孔開きっぱなしなんですけど。なに？ そっち系の人なわけ？
つきたくなるため息を飲み込み、とにかく「冷静に冷静に」と自分に言い聞かせ、口を開く。
「だから、それ！ そのマヨネーズ。うちの工場で作ってるんです。しかも、そのモデル……私が開発したんです」
「は？ ……えっ？ なっ……！」
「我が社の自信作のマヨネーズを、その様に無作法に使用されているのを目の前で見ると、どうしても黙っていられなくて……つい、言いすぎてしまいました」
すみません。
軽く目を伏せながら、たいして心のこもっていない謝罪を正に形だけ並べたようにしていれば、パシリと膝の上に置いてあったはずの両手が握られていた。
ーーヤバい
この人、あっち系の人だよね？ このまま埋められるかもしれない。
父上、母上。申し訳ございません。
短い人生でした。
ですが、このA！ ここで例え命が絶たれようとも、悔いはございません‼
伏せていた目を、今度はギュッとつぶり覚悟を決めていれば、全くもって考えもしないような言葉が上から降ってきた。
「このマヨネーズ……あんたが作ったのか？」
「えっ？ あ、はい」
「神だ！ マヨネーズの神がここに居たんだ‼」
私はこの時、ただひたすら瞬きを繰り返していた。
・・・→←出会った相手がどうにも忘れられない時がある。悪い意味で！ (銀魂)← 土方 十四郎
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 10人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奏(Kanade)(プロフ) - マリコさん» リクエストありがとうございます。すみません、公式の方でチョッパーは人間の女の子に興味がない。と、なっているので、チョッパーと仲間のCP小説は想像ができなく、書くのが難しいです。何度もすみません。 (2019年6月14日 5時) (
レス) id: 9dfcc2ee40 (このIDを非表示/違反報告)
マリコ - ワンピース原作チョッパー&ロビンCP小説題名は『チ＜ロビン俺はお前が好きだ〉ロ＜私もよチョッパー〉』っていうそしてチョッパーがロビンに『好き』って気持ちを答えるお話を見せてください。奏さん (2019年6月13日 23時) (レス) id: a6fd094184 (このIDを非表示/違反報告)
Kanade(プロフ) - マリコさん» ご返信、ありがとうございます。すみません、初めに言ったようにこの3人が変愛感情に芽生えて発展していく。と、いう展開がどうにも想像できなくて...。前回の友愛で精一杯なんです。なのでそのリクエストにはお応えできません。本当にすみません。 (2019年2月8日 16時) (レス) id: 30b1d9cda3 (このIDを非表示/違反報告)
マリコ - Kanadeさん» え〜と、チョッパーがロビンに告白するって事でしょうかですね？はい、その通りです。Kanadeさん (2019年2月8日 16時) (レス) id: 1045ea89cf (このIDを非表示/違反報告)
Kanade(プロフ) - マリコさん» この前は、リクエストありがとうございました^ - ^ え〜と、チョッパーがロビンに告白するってことでしょうか？ (2019年2月8日 0時) (レス) id: 30b1d9cda3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：奏 | 作成日時：2018年11月5日 22時
