俺の髪は、紅い色。 ページ8
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「A！おい、A！A！！」
いくら呼んでも、Aの反応はなくて。同じ赤のはずなのに、着物には気持ち悪いほどはっきりと血の跡が広がっていた。
すると、茂みからぼそぼそと漏れた、声。
「おいどうすんだ！何町の人間撃ってんだよ！」
「お、俺のせいじゃねえよ！Aちゃんが飛び出してきたから……」
「……」
お互い、罪の擦り付け合い。
誰よりも早く物の怪を仕留めてやろう、だあ？今のは仕方ない、だあ？
人の命無駄にしといて、よく言うじゃねえか！
俺は我慢出来ずに、短刀を抜き取り茂みに飛び込んだ。
叫び声。命乞いの声。たった二人ぽっちで挑もうなんざ、いい度胸だな。
許せなかった。Aを、好きな人を、俺の世界のすべてをずたずたに引き裂いたこいつらが。
あいつは、俺に光をくれた。あいつが、俺を好きだと言ってくれた。
あいつのおかげで、俺は赤が好きになった。なのに、なのに、なのになのになのになのに……！
「助けてくれえ！！血の……血の髪の化物が……ぎゃあああああああ！！」
叫ぶ片方の男の喉をかき切る。赤色が、地面に広がった。俺の髪と同じ、真っ赤な色。
昔、言われたな。俺の髪は、血の色だって。
でも今はそれでいい。鉄の匂いも、ぬるりとした感触も、すべてすべて満足行くまで俺を染めて欲しかった。
そうして俺はまた、赤を、紅を嫌いになった。
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鳴菜瀬(プロフ) - 幻想曲さん» ランキング入りしてるね！おめでとう！ (2016年1月14日 19時) (
レス) id: 75733470f8 (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - 鳴菜瀬さん» いやん嬉しい♪← (2016年1月11日 19時) (レス) id: 1deaa07922 (このIDを非表示/違反報告)
鳴菜瀬(プロフ) - 幻想曲さん» ほんとに尊敬するよ〜(´∀｀*)ｳﾌﾌ (2016年1月11日 19時) (レス) id: 75733470f8 (このIDを非表示/違反報告)
幻想曲(プロフ) - 鳴菜瀬さん» いつもありがとうね(ﾉ∀`)毎回励みになってるよ(*´ω｀*) (2016年1月11日 18時) (レス) id: 1deaa07922 (このIDを非表示/違反報告)
鳴菜瀬(プロフ) - 読んだよ！今回の作品も最高でしたよ！文才半分くれщ(ﾟﾛﾟщ)ってなるほどの作品だよね！応援してるよ！ (2016年1月11日 11時) (レス) id: 75733470f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幻想曲 | 作者ホームページ：http://uranai.amanoboru
作成日時：2016年1月11日 2時
