132.礼には及ばない ページ35
.
ガチャ
組織の招集を終え、追手や見張りがいないことを確認して家に帰ると、リビングで寛ぐ赤井がいた。
秀一「…遅かったな。降谷くん。
風呂を借りたよ。
夕食も一足先に済まさせてもらった。
今Aが風呂に入ってるから、覗くなよ。」
…帰宅1番で見た赤井の顔とその言葉は、組織の招集で疲れた降谷をキレされるのに充分だった。
零「……赤井秀一ぃーーー！！！！」
そう叫んで玄関先の手近にあった物を確認もせず赤井の顔面に向け、渾身の力で投げつけた。
それをひょいと軽々避ける赤井。
背後でガシャンと何かが割れる音がした。
秀一「…ここは君の家だろう？
物を投げつけるのは構わんが、ほどほどにな。」
零「…その僕の家で緊張感もなく寛ぎすぎだと言っているんだ！！今すぐ貴様をそ『秀一さーん！着替え忘れたー！！』」
秀一「ああ。すぐに持っていくよ、honey」
そう言って服を脱衣所まで持って行こうと立ち上がる。
零「…おい、待て。
………それは誰の服だ？」
秀一「…君の服だが？
なに、礼には及ばん。本来なら風呂上りのAを拝めるのは男では俺くらいのものだ。
言い忘れていたが、洗濯機と乾燥機も借りている。
何か異論はあるかな？」
零「……ない。」
秀一「あと、犬にも餌をやって水も変えておいた。
…ドライヤーはどこにある？」
零「(……まさかハロまで手懐けたというのか！？)
……洗面台の左上の棚だよ。」
しばらくして、
赤井が選んだ降谷の服に身を包んだAが
バスルームから出てくる。
当然袖をまくり、まさに服に着られている姿を見て
降谷は固まり息をすることを辞めた。
零「(…赤井はこれを毎日見ているのか？可愛い。目の保養どころかむしろ目に毒だ。可愛い。これを見て押し倒さない男がいるのなら見てみたい。…いや、沖矢昴がいたか。いや、そもそも沖矢昴とは…)」
『あ、降谷さん、おかえりなさい。』
零「…あ、ああ。ただいま。
(お か え り だと？
自分の家で想いを寄せる彼女が自分の服を着て、
おかえりと出迎えてくれる、だと？
赤井はこれを毎日…)
……やはり殺す！！」
『なんで！？』
秀一「honey、彼は疲れているんだ。
そっとしておいてやろう。
降谷くん。君の夕食は鍋の中だ。
温め直して食べるといい。
乾燥機が終わるまでなら付き合ってやる。」
『なんか、火にガソリン注いでない？
降谷さんワナワナしてるよ。』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 314人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Alice(プロフ) - 青い蝶さん» ありがとうございます！優しくて幸せです(^^)笑 (2020年8月27日 21時) (
レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
青い蝶(プロフ) - Aliceさん» 大丈夫です！伝わってます (2020年8月27日 19時) (レス) id: 5063cf0137 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 青い蝶さん» コメントありがとうございます！そう思って頂けて嬉しいです(^^)！最大の敵が文字数ですので、書きたいことが書ききれず上手く伝わっていないことがあるかもしれませんが、読んで頂けて嬉しいです！ (2020年8月27日 18時) (レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
青い蝶(プロフ) - Aliceさん» いつも沢山考えてくれているんですね (2020年8月27日 17時) (レス) id: 5063cf0137 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 零さん» いえいえ！ご指摘ありがたいですm(__)m文字数ギリギリまで書いてしまうので言葉足らずな部分が多くてすみません（ ; ; ）コメントとても励みになります！頑張ります♪ (2020年8月27日 8時) (レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アリス | 作成日時：2020年8月10日 17時
