120.クッキー食べるか? ページ23
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秀一「…今日は君からキスしてくれないか?」
『…え?』
秀一「頼む。」
『…うん。』
背を伸ばして触れようとするも、そのままではなかなか届かない。
『…ねぇ。秀一さん。…ちょっと、かがんで欲しい。』
秀一「…仰せのままに。」
届く高さまでかがんでくれた赤井に自分からキスをする。
唇が触れた瞬間、後頭部を押さえられ一気にそれは深いものへと変わった。
どちらも気が済むまで長い間そうした。
途中赤井は彼女の顔を見ようと一旦唇を離す。
秀一「…おい。…何も泣くことないだろう?
…これ以上のことをされたのか?
見ていた限りではただのキスだと思っていたんだが。
違ったのか?
だとしたらすぐにでも彼をしばき倒さないと気が済まん。」
『……もう、してくれないと思ったから、』
秀一「…あんなことで俺が君を手離すと思うか?
嫌いになるなんて論外だ。
…君を抱き締められるまでに5年も待った。
そんな軽い気持ちで婚約はしない。
…どれだけ俺が君を愛しているかは、今からいくらでもわからせてやる。」
『…うん。』
――――
秀一「A。朗報だ。
今ジェイムズから連絡があって、籍だけは入れられるように手配できたそうだ。」
『本当に!?』
リビングで、もはや昼食となってしまった朝食の皿を片付けていたAが赤井に抱きつく。
『でも、…どうやって?』
秀一「君も俺もアメリカ国籍だから、まぁ、どうにかできたらしい。」
その「どうにか」にはとてつもないジェイムズの苦労と権力がいくつも重なりあっているのは容易に想像ができた。
それを噛み締めるように赤井の首元にギュッと抱きしめる力を込めた。
秀一「…式は挙げられないが、Warrenから赤井になってくれるか?A。」
『…うん!
…って今なんて?私、…神崎じゃないの?」
秀一「………言ってなかったか。
ウォーレンは君の本名だ。母方の姓の方だそうだ。
神崎は君の身元を隠す為の父親の姓、というところまでは調べがついてる。」
『…うん。わかりました。
そういえば秀一さんは、報連相が苦手な人でしたね。
うん。おっけーおっけー。』
秀一「…敬語に戻るな。
自分に言い聞かせるのもやめるんだ。
悪かったよ。仲直りしよう。」
なんだか誤魔化されてる気もするが、だんだん深くなるキスを受け入れた。
コナン「赤井さーん。
予備の追跡眼鏡だけ、ど…………。」
秀一「…ん?…ボウヤ………クッキー食べるか?」
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Alice(プロフ) - 青い蝶さん» ありがとうございます!優しくて幸せです(^^)笑 (2020年8月27日 21時) (レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
青い蝶(プロフ) - Aliceさん» 大丈夫です!伝わってます (2020年8月27日 19時) (レス) id: 5063cf0137 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 青い蝶さん» コメントありがとうございます!そう思って頂けて嬉しいです(^^)!最大の敵が文字数ですので、書きたいことが書ききれず上手く伝わっていないことがあるかもしれませんが、読んで頂けて嬉しいです! (2020年8月27日 18時) (レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
青い蝶(プロフ) - Aliceさん» いつも沢山考えてくれているんですね (2020年8月27日 17時) (レス) id: 5063cf0137 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 零さん» いえいえ!ご指摘ありがたいですm(__)m文字数ギリギリまで書いてしまうので言葉足らずな部分が多くてすみません( ; ; )コメントとても励みになります!頑張ります♪ (2020年8月27日 8時) (レス) id: a006ba535f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アリス | 作成日時:2020年8月10日 17時