赤井秀一さんと住んでみる3【沖矢昴】

115.欲しいもの ページ18

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キッドに言ってシャロンとは別の美女にして貰い、
帽子とサングラスもかけてホテルのフロントを
かい潜り、ハッキングとピッキングを駆使してキャメルを無事解放することに成功した。



カシャと音が鳴りキャメルの手錠が外れる。


キャメル「…め、女神…。
もしかして自分……死んだんですか？」


『…馬鹿なの？これは現実だからさっさと逃げて。
下にジョディさんが車を停めてるから。
ここ、最上階だけど非常階段で下まで降りられるよね？』


キャメル「…あれ？その声、どこかで…。
もしかして、……これが運命、ってやつですか？」



『断じて違うわ。早く行って。
さっきベルモットとすれ違ったの。
全てはあなたが女装してそのあまりの完成度の高さに
ナンパ待ちなんて馬鹿な真似したせいよ。』



キャメル「あれは！実に完成度が高くてですねぇ！」



『もう二度とやらないでね。さよなら。』


そう言っておそらく降谷が着替えさせてくれたであろうバスローブ姿のキャメルを部屋から追い出す。



部屋のドアが閉まった瞬間、チャキと音がして背後から拳銃を突きつけられたことを悟る。


？「…手を挙げて。こちらを向いてください。」


言われた通りにして振り向くと見知った顔がいた。



零「…あなたは何者ですか？」



『…ベルモットは一緒じゃないの？』



零「…はぁ…。変装は完璧だが、
やはりお前はお前だな。A。」



『…声でわかったの？』



零「…声なんて聞かなくてもわかる。

君はいつも赤井に盗聴されているようだから、
この部屋は電波を遮断させてもらったよ。」



『そうなんですね。
…ところで絶世の美女の変装させてもらったんですけど、感想が欲しいです。
あと、銃も下ろしてもらいたいです。』



零「ああ。綺麗だよ。
ベルモットは騙せたようで何よりだ。

…交渉は絶望的に下手くそだけどな。

銃を下ろす代わりにこっちへ来い。
僕じゃなかったらこんな交渉通用しないぞ。」



『…勉強しときます。』


そう言って少しずつ降谷の元へ近づく。

銃にぎりぎり触れそうなところまで来ると、いきなり腕を思い切り引かれ、強く抱き締められていた。



零「…この位置は窓からの死角だ。
…外からは決して狙えない。
あのゴリラを逃げる手助けをしたのは僕だ。

言いたいこと…わかるよな？」



相変わらず強く抱き締められたまま、耳元ではっきり聞こえてくる。



『…何が、欲しいんですか？』


零「…君に決まってるだろ。」

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