赤井秀一さんと住んでみる3【沖矢昴】

112.君の為なら ページ15

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『…ねえ。そのすぐに手配できる女って誰？
……秀一さんの過去の女だったりする？』



秀一「…ほぉー。
君は俺の過去の女にも嫉妬するのか？」



『答えて。すぐ手配できるってことは、今も会ったりやり取りしたりしてるの？』



秀一「そんなわけないだろ。俺には君がいる。
…だいたい過去の女じゃない。ただのハッタリだよ。

そんなこと、俺をハッキングしながら発信器と盗聴器まで巧妙に仕掛けた君ならわかってるだろう？」



『……気づいてたのになんで外さなかったの？』



秀一「君の可愛い愛情表現だと思ったからだ。
まぁ、数の多さには少々驚いたがね。」



『…私もクローゼット開けて同じ服ばかり入ってたことには驚きました。
でも、浮気を疑って仕掛けた訳じゃないですから。』



秀一「…そんなことくらいわかってるさ。
俺の身の危険を案じてたんだろ？」



『うん。……怒らないの？
普通、ここまでされたら…嫌になったりするんじゃ…』



秀一「…誰に言ってる。
俺も君に堂々と盗聴器や発信器を仕掛けるような男だぞ。
君の為なら街中で狙撃するのも厭わない。

そして君のそんな危険な魅力に魅せられ、
心底君に侵されている、君の婚約者なんだよ。」



『……私も同じ気持ちです。
…まぁ、街中で無闇に狙撃するのは、控えた方がいいと思いますけど。』



秀一「…あぁ。
…俺が降谷くんの頭を吹き飛ばさないよう、
君も協力してくれ。
組織の壊滅には彼の力は不可欠だし。

俺だって無闇に手を汚したくはない。」



『…降谷さんが大人しく狙撃されるとも思えませんけどね。』



秀一「…随分彼のことを信頼しているようだな？」


そう言ってAを抱き抱え、ベッドに優しく縫い付けた。
それを受け入れAは赤井の首に手を回す。



『…まぁ、それなりに。』



秀一「…もし彼にこんなことをされてみろ。
組織の壊滅なんて関係なく、彼の頭が飛ぶのは時間の問題だ。」



『…それは困ります。』



秀一「…ほぉー。…理由は？」



『…組織が壊滅できないと、あなたと籍を入れられないから。』



秀一「……あぁ。それが最優先だよ。」



キスを再開させようとしたところで、メールを知らせるランプが光るのが視界に入る。


『…ん。…秀一さん。』


その声で赤井は素早く内容を確認した。


秀一「…ん？降谷くんからか。

……参ったな。君以外の女はいらないそうだ。
…またキャメルにでも頼むか？」


『…ぷっ…もうやめて。』

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